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海に散る桜
第1章 海に散る桜
離陸しておよそ五分。隣を飛んでいた橋本の機体が知覧方向へUターンするのが見えた。機体のトラブルだろうか。九九式高等練習機は古い機体のため、飛行中に不具合が発生することも多かった。
視界前方に、黒い点が見えた。敵機だ。橋本機に気をとられていた竹田は、前方から近づく敵機に気づくのが遅れた。僚機はすでに散開し、残っていたのは竹田だけだった。
「くっ!」
機体後部に爆撃をくらい、機体が異常な振動をする。竹田の機体はきりもみ状態のまま、青い海に落ちていった。
視界前方に、黒い点が見えた。敵機だ。橋本機に気をとられていた竹田は、前方から近づく敵機に気づくのが遅れた。僚機はすでに散開し、残っていたのは竹田だけだった。
「くっ!」
機体後部に爆撃をくらい、機体が異常な振動をする。竹田の機体はきりもみ状態のまま、青い海に落ちていった。