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堕天使 1st gig.
第7章 役人

1時間ほど、俺は雨の音にイライラしながら宗司を待っていた。雄太が笑いながら
『隊長は本当に雨、嫌いっすね?』
と言って来る。俺は雄太に
『ああ、嫌いだ。それより雄太、ハヤト、涼宮、そろそろ訓練兵とやってもらうぞ。』
と言ってやる。雄太はニヤリとしてから
『隊長ともやらせてくれんならいいっすよ。』
と言っていた。雄太は組手を俺とやりたがる。パワーと技術は俺が上だが、スピードは雄太の方が断然に早い。今のところ雄太に俺は負けた事はないが、雄太は俺に勝つ為に毎回俺に挑んで来る。
『叩きのめしてやるよ。』
俺は雄太にそう言っていた。宗司が戻って来るなり俺に向かって
『指揮権は軍に委ねるそうです。ただし、交渉はあくまでも政府がする条件です。文句はありませんね?』
と不機嫌に言って来る。元々、大使館内は治外法権だから、軍は政府命令が無ければ動けない。それでも真面目な宗司は馬鹿な役人に丁寧に封鎖エリアの問題やマスコミの問題を説明したんだと俺にはわかるから
『お前が納得したなら構わない。』
と俺は答えていた。宗司の事だから、この綺麗な顔で万が一死人が出た時には軍は政府の責任だと発表すると役人達を脅して来たのは間違いない。
だから俺はこれ以上は宗司には逆らわない。ただ宗司に
『だから雨は嫌いなんだ…。』
と俺は独り言のように言っていた。雨が降り続く中、人質や武装集団の為に食料が届けられ、交渉は続いていた。夕方にβが交代に来て雄太達と入れ替わる。
現場には俺と宗司だけが残る形になっていた。夜は何事も起きず、テレビじゃ大使館付近を報道規制が入った為、首相官邸や外務省の○○国代表に対する説得の話しばかりが報道される形になっていた。
2日目も状況は変わらないまま、一度俺と宗司は風呂と着替えと仮眠の為に本部に戻っていた。俺と宗司の穴埋めは雄太と涼宮が行っていた。
俺が負傷した場合、指揮権は宗司になる。宗司も負傷した場合、次が涼宮でその次が雄太だ。
ローテーションが2順目に入り、3日目の朝、ようやく○○国代表の退任が一斉に報じられていた。退任の条件を満たした事で中に居た武装集団は武装を解除し、所轄に連行される事になっていた。
『隊長は本当に雨、嫌いっすね?』
と言って来る。俺は雄太に
『ああ、嫌いだ。それより雄太、ハヤト、涼宮、そろそろ訓練兵とやってもらうぞ。』
と言ってやる。雄太はニヤリとしてから
『隊長ともやらせてくれんならいいっすよ。』
と言っていた。雄太は組手を俺とやりたがる。パワーと技術は俺が上だが、スピードは雄太の方が断然に早い。今のところ雄太に俺は負けた事はないが、雄太は俺に勝つ為に毎回俺に挑んで来る。
『叩きのめしてやるよ。』
俺は雄太にそう言っていた。宗司が戻って来るなり俺に向かって
『指揮権は軍に委ねるそうです。ただし、交渉はあくまでも政府がする条件です。文句はありませんね?』
と不機嫌に言って来る。元々、大使館内は治外法権だから、軍は政府命令が無ければ動けない。それでも真面目な宗司は馬鹿な役人に丁寧に封鎖エリアの問題やマスコミの問題を説明したんだと俺にはわかるから
『お前が納得したなら構わない。』
と俺は答えていた。宗司の事だから、この綺麗な顔で万が一死人が出た時には軍は政府の責任だと発表すると役人達を脅して来たのは間違いない。
だから俺はこれ以上は宗司には逆らわない。ただ宗司に
『だから雨は嫌いなんだ…。』
と俺は独り言のように言っていた。雨が降り続く中、人質や武装集団の為に食料が届けられ、交渉は続いていた。夕方にβが交代に来て雄太達と入れ替わる。
現場には俺と宗司だけが残る形になっていた。夜は何事も起きず、テレビじゃ大使館付近を報道規制が入った為、首相官邸や外務省の○○国代表に対する説得の話しばかりが報道される形になっていた。
2日目も状況は変わらないまま、一度俺と宗司は風呂と着替えと仮眠の為に本部に戻っていた。俺と宗司の穴埋めは雄太と涼宮が行っていた。
俺が負傷した場合、指揮権は宗司になる。宗司も負傷した場合、次が涼宮でその次が雄太だ。
ローテーションが2順目に入り、3日目の朝、ようやく○○国代表の退任が一斉に報じられていた。退任の条件を満たした事で中に居た武装集団は武装を解除し、所轄に連行される事になっていた。

