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堕天使 1st gig.
第10章 実験
瞬間的に俺は頭に血が登る感覚のまま、宗司の胸ぐらを掴んで

『これは、なんだと俺は聞いている…、答えろ!』

と宗司に怒りが湧いていた。写真はリナ…、いや、直感的に俺が感じたのは、これはリナによく似た銀髪の少女の写真だった。

写真は何かの実験のような写真で巨大な円柱型の水槽の中に裸で眠っているような銀髪の少女がうずくまるように浮いていた。

そして、その水槽の端に「Rina 006」と書かれたプレートが微かに見えている謎の写真に俺は怒りを感じていた。

しかも、その写真を俺に見せながら平然とわからないと答える宗司に俺は完全にキレていた。

『僕…、にも…、わからないんです…。』

宗司が苦痛の顔で俺に答えていた。ただ、宗司は俺から目を逸らす事はなく真っ直ぐに俺を見ているだけだった。

『なら、何故これを持っていて俺にわざわざ見せたのかを説明しろ…。』

俺は宗司から手を離し、そう言っていた。宗司がわからないと言い切った以上、本当にわからないんだと俺は納得していたからだ。宗司は少し荒い息をしながら

『その写真は10年ほど前に、僕が父の書斎で見つけたものなんです…。』

と宗司が写真について説明を始めていた。大戦が始まった当初、医療機器でトップメーカーだった宗司の父親の会社は経済制裁の影響をモロに受ける形になり、一時は危ない時期もあったらしい。

ただ、宗司には父親はひたすら

『医者になればいい。例え大戦中でも医者なら絶対に困る事はない。』

と言い続けた。そんな父親から感じる微妙な違和感に父親と一度話しをしようと宗司が父親の書斎に入ると父親の本棚の下にこの封筒が落ちているのを見つけてしまった。

当時はまだ子供だった宗司にもこの写真が異常なものであると感じ、宗司は無意識に自分の部屋の棚の裏にその写真を隠していた。

そして10年の時間が経ち、リナを見てその事を宗司はなんとなく思い出した。始めは宗司もやはりリナと写真は関係ないと考えていたが、どうしても気になり、夕べ実家に帰り、写真を見つけ出し父親に問い質してみたらしい。

宗司の父親はただその写真に呆然としてから宗司に俺を連れて来いとだけ言ったと宗司が俺に説明をした。
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