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堕天使 1st gig.
第10章 実験
さっきまで天使だったリナが今はベッドのシーツを身体にグルグルと巻き付けて

『う~…。』

と紅い顔をして俺を睨んでいた。

『なんか…、鏡餅みたいになってんぞ。』

そう言った俺に一瞬、リナが

『何?それ?』

と聞いて来るから俺はリナの携帯端末の画面に鏡餅の画像を出して見せてやる。

バンッ…!

と次の瞬間には俺の顔面には枕が叩きつけられていた。最近、何かとリナが暴力的に感じるのは、やはり俺が原因なんだろうかとシーツの塊になったリナをいつものように抱えてやる。

俺はリナの頬にキスをして

『可愛かったんだから怒んなよ。』

と言ってやる。リナは

『だって…、アルトがまんこは人に見せちゃダメって言ったくせに。』

と膨れっ面のままだった。

『俺は好きな男にしか見せんなって教えたんだ。リナは俺が嫌いなのか?』

『好きだから…、いっぱい恥ずかしいんだってば!』

『もうしっかり見たし、しっかり味わった。しかも相変わらずの見事な銀髪だった。』

バンッ!

と俺は2度目の枕を受けていた。あまり俺がふざけると今の気が立っているリナなら俺に銃を向けてもおかしくないとか思いながら

『ちょっとくらい触らせろよ…。さすがに男として俺も自信失くすぞ…。』

と言ってみた。リナは少し泣きそうな顔で

『わかってるもん…、アルトがいっぱい我慢してくれてるのはちゃんとわかってるもん…。』

と今にも消えそうな声で言っていた。だから俺はリナが手放せない男になっていた。ただひたすらリナの額や頬にキスを繰り返し

『お前を愛してる。』

と言ってやる。そう言ってやればリナが笑って

『アルト!』

と俺に自分から抱きついて来るから俺はそうやってリナを抱え続ける男だった。

リナはあんな実験とか全く関係がない俺の女だと完全に割り切った俺はリナと笑っていた。

休暇が終わり、本部に出勤した俺に宗司はいつも通りに朝の報告をしていた。

まるで何もなかったように俺も宗司もいつも通りだった。ただ雄太が俺にじゃれついて

『この前、なんで焼き鳥屋に来なかったんすか?』

と聞いて来た。
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