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堕天使 1st gig.
第11章 亡霊
そんな俺に趣味の悪い男は

『確かに肝は据わってるから行けそうだな。』

と言っていた。それから男は翔に時間と場所だけを翔に言ってから俺と翔に小銭を渡してから

『まぁ、ゆっくり食って行け。』

とだけ言って店の奥に消えていた。男がくれた小銭でも、菓子パンなら何個か買える金額だ。施設の腹を空かせた子供にはそれはかなり貴重な小銭といえる状況だった。

飯を食い終わり、喫茶店を出ると翔が

『その金でパンを買って、同じ部屋の奴に配れ。』

と言って来た。同じ部屋の奴をそうやって味方にすれば、施設を抜け出した時に、万が一、職員が部屋に探しに来たとしても部屋の奴が上手くフォローしてくれるようになると翔が教えてくれた。

更に翔は趣味の悪い男が言っていた時間と場所に行き、見張り役をするんだと言っていた。通りの端と端に俺と翔が立ち、もし誰か人が来たら口笛を拭きながら俺達は無関係のフリをして、その場から立ち去るだけだと言っていた。

多分、それは犯罪行為の協力になるのだが、俺や翔はただ口笛を吹いただけの未成年だから、犯罪者になる事はないと翔が言っていた。

しかも、その見張りだけで、今貰った3倍の賃金があの趣味の悪い男から貰えるから、そうやって稼いであの施設から生き延びて抜け出す事を考えろと俺は翔から教わっていた。

その日から俺は翔とばかり居るようになっていた。翔は俺にとって兄のような存在になり、翔も俺を弟みたいに扱っていた。

それから翔は

『とにかく体力がまず重要だから、身体を常に鍛えておけ。後は勉強は出来なくても体育の成績だけは目立つくらい真面目にやれよ。』

と言って来た。翔は施設の職員に毎日ランニングをする許可を取っていた。その許可を俺の分も施設から取ってくれた。

つまり、見張りの仕事する時間の自由を俺と翔は手に入れていた。見張りがない日は翔は真面目にランニングや腹筋、公園の鉄棒などを利用して本気で身体を鍛えていた。

俺は翔に比べてまだまだだったが、翔の真似をして身体を鍛え続けていた。
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