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堕天使 1st gig.
第11章 亡霊
だが、不機嫌だからと文句ばかりを垂れている訳にも行かず俺はハヤトに

『今回はお前が頼りだからな。』

と言っていた。万が一、俺達が敵に発見された場合、いち早くハヤトの狙撃があれば生存率が高くなる。

ハヤトなら5秒で2人は射殺出来るという軍でもトップの狙撃手だ。そのハヤトが遠距離攻撃をする間は進撃にせよ撤退にせよ、充分な時間が作れるから俺達近接戦闘員にはハヤトがかなり重要な存在になっていた。

ハヤトは俺に答えるように大きく頷き、俺は移動を終えた軍の装甲車から降りていた。

ここは工場跡地の裏側のフェンスまで1kmほど手前になる。フェンスから更に目標の倉庫までは700mほどあるのだが、この裏側は山になっており、テロの見張りも居ない状況になっていた。

大隊は今は表側に陣営を構えており、俺の合図で工場跡地内に突入して来る事になる。俺はα、β、γの分隊をこの裏側で3ヶ所に分散し、更にtwo mancellに分散して倉庫まで走らせる事にした。

まずは、1kmの山越えからのスタートだ。俺は無線をONにして

『とりあえずライブの前の準備運動開始だ。』

と指示を出し、宗司を連れて山に突入していた。まぁ、山と言っても丘のような山だからどうって事はないが、フェンスの手前で無線を2回カチカチと鳴らし合図を送る。俺と同じように2回カチカチと分散した隊員から連絡が入り、全員が無事にフェンスまで来た事を確認すると今度はフェンスに穴を開け、宗司とくぐり抜けながら倉庫の死角を目指して姿勢を下げて走り続けていた。

何とか俺と宗司は倉庫の手前の瓦礫の山の影まで無事に到着していた。ここから倉庫までの距離は僅か5mほどだ。俺はカチっと今度は一度だけ無線を鳴らしていた。

何箇所かの、そういう瓦礫や倉庫の壁に到着した者から俺と同じようにカチっと1回だけの無線が来る。上手く瓦礫が見つけられなかったγの隊長は、少し移動して俺と宗司が居るすぐ後ろに来ていた。

かろうじて全員が倉庫まで10m圏内に入った事を確認した俺は、今度はカチカチカチと3回の無線を鳴らしていた。
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