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堕天使 1st gig.
第12章 クリスマス
どうせ、年末最後の飲み会は毎年俺が全部払うのだから賭けをしようとしまいと関係ないのだが、気分的に嫌な俺は

『そもそも賭け自体が成り立ってねぇよ…。』

と雄太に言ってやる。雄太はゲラゲラと笑いながら

『そんなにゴネてんすか?』

と聞いて来る。

『ゴネるとか可愛いレベルを超えてるからな。』

と俺は雄太にため息で答えていた。結局、あれから今日まで拗ねたリナは俺と口すら聞こうとせず、テレビにクリスマス関係の宣伝的な番組があると俺に嫌味のようにテレビのボリュームを上げていた。

こういう時は俺は一切リナに何も言わない。リナの好きにさせて気が済むまでやらせる。そうすれば任務が終わって俺が帰る頃にはリナはいつも通りに戻って機嫌が治っているからだ。

昼休みの食堂でも五十嵐が

『賭けはお前さんの1人負けらしいな。』

とニヤニヤしやがるから俺は

『情報部がそんなに暇なら午後からαが警邏巡回だから定時連絡は五十嵐さんがやるか?』

と言い返す。いくら俺に女の事で偉そうに言ったところで未だに小雪と仕事以外はまともに話しすら出来ない五十嵐はまたしても紅い顔に変わり

『うるせぇ、俺だって色々と忙しいんだ。』

と言っていた。あれから、五十嵐も例のテロに尋問を行ったが、結局、わかった情報は王 龍邦は龍大兄と呼ばれ、しかも現在は自分の国に居るとかいう情報だった。

こちら側は王が出国した記録すらなく、つまり、日本はテロ関係者の危険人物が簡単に来たり帰ったり出来るユルユルの国だと再認識させられただけで終わっていた。

夕方に雄太達、αが戻り、βが0時まで警邏巡回に出れば今日の仕事は終わりだ。こんな感じで25日の夜まで警邏巡回が続くからテロは間違いなく起きないのだが、不審物や不審者の通報にまで駆け付ける羽目になるからたまらない。

例えば、痴漢騒ぎに呼び出されたりするからだ。軍には逮捕権も捜査権もないと言っているのに、勘違いした市民は平気でそういう通報をして来やがる。

不審物に至ってはクリスマスケーキの紙袋が忘れ物で放置されているだけで通報が来て、その現場に駆け付ける羽目に哀れな隊員達に俺は

『明日もよろしく。』

と一応労いの言葉をかけてから仮眠室で眠っていた。
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