この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第12章 クリスマス
翌日のイブは更に手こずっていた。酔っ払いに何故か包丁を振り回す老人…。

しかも、どれもテロではないのに呼び出し通報ばかりが相次ぐ中、無線で雄太が

『隊長も退屈だろうから代わろよ!』

と叫び出す。その無線を聞いた小雪が

『代わるなら小雪とでしょ!?こんな寒空の下で女の子がやる仕事じゃないわよ!』

と更に叫び出す。所轄はパトカーで暖房が効くが軍はジープだから、この年末の寒空の下で吹きっさらしにされている。

俺はギャーギャーと寒さ自慢をして叫ぶ2人に

『次の飲み会は裏メニューでも何でも好きなもの頼んで良いから仕事しろ…。何なら寿司屋の方からフグ鍋でも取ってやるから…。』

と言ってやる。雄太と小雪は

『ラジャー!』

と現金な返事をしてやがった。とにかく、明日が無事に終われば、しばらくは平穏な日々に戻れるはずだ。そんな事ばかりを俺は考えながらこの微妙な任務に付いていた。

テロにも新年の概念があるらしく、クリスマスはテロ活動が活発化するが、新年は何故か毎年何も起きない。だが、油断する三賀日が過ぎた頃にはまたいつも通りに活動が始まる。

だから、そのペースに合わせるように軍も警戒態勢を取っていれば被害は最小限に抑える事が出来るのだ。

宗司はやはり俺を見透かすように俺にコーヒーを入れながら

『後1日ですから、頑張って下さい。』

といつもの涼し気な顔で言っていた。3日目のクリスマス本番はやはりどうでもいいような通報ばかりだった。

ただ、午前中に警邏巡回に出た小雪が

『差し入れだよ〜。』

とクリスマスケーキを買って来て、隊員の皆に配っていた。俺は甘いものが苦手だから小雪に

『俺の分を悪いけど五十嵐さんに持って行ってやってくれよ…。』

と頼んでいた。警邏巡回はあくまでも実働の2課の任務で情報部1課の五十嵐には関係がないのに、五十嵐は俺達に気を使って俺達と同じように本部に泊まり込みをしているからだった。

小雪は少し不思議そうな顔をして

『五十嵐隊長って、うちの隊長と違って仕事熱心だよねぇ…。』

と言ってからケーキを持って2課の部屋から出て行った。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ