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堕天使 1st gig.
第13章 5日テロ
ベッドが部屋に収まると、今度はリナといつもの焼き鳥屋だった。俺は賭けの事は伏せて

『今日は俺の奢りだから、無茶すんなよ。』

とだけ言っていた。リナはご機嫌だから

『ダメ隊長だけど一応隊長さんだもんね。』

と笑っていやがった。焼き鳥屋じゃ、涼宮が初めて見たリナに固まっていた。

久しぶりのこの反応だな…

と俺はため息が出て来た。一応、リナの事は雄太達から話しを聞いていた涼宮だが、やはり本物を目の前にすると

『隊長の…、恋人さん…、ですよね?』

と明らかに俺とは不釣り合いなリナに戸惑っていた。

銀髪、碧眼のお人形みたいなリナはどう見てもまだ高校生くらいにしか見えない。俺は涼宮に

『言いたい事があるなら、今日だけなら特別に聞いてやるぞ。』

と不機嫌に嫌味を言ってやる。リナはただニコニコと涼宮に

『初めましてぇ…。』

と頭を下げていた。真面目な涼宮は俺に

『可愛らしい方で良かったですね。隊長…。』

と笑っていた。雄太がご機嫌のリナを見て

『期待してたより、リナちゃん、ご機嫌じゃん?』

と俺に聞いて来る。俺は雄太に

『リナの場合、喉元過ぎればって単純だからな。』

と言ってやる。涼宮が

『でも…、いいですよね。うちの嫁なんか最近はあんな風に笑ってくれませんから。』

と言っていた。男が任務で出掛けた後、残された女は不機嫌になる。それは俺も涼宮も変わらない。ただ、涼宮のところは子供が2人居るから更に嫁さんの不機嫌が激しくなるらしい。俺は涼宮に

『なら、来年は嫁さんと子供も連れて来いよ。』

と言っていた。涼宮はやはり真面目に

『そうさせて頂きます。』

と穏やかに父親の顔で笑っていた。

俺にもいつかそんな顔をする時が来るんだろうか?

そんな事を考えながらリナを見るとリナは

『特上…、食べていい?』

と俺に聞いて来る。俺はやはりため息をついて

『勝手にしやがれ!』

と叫んでいた。宗司が

『やれやれ…。』

と不機嫌になる俺を笑っていた。
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