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堕天使 1st gig.
第13章 5日テロ
どういう事だ?

そう思った俺は宗司に

『んあ?』

と確認する。宗司は一枚の書類を俺に見せ

『昨日の夕方に発生したテロで九州の田舎町なんですが、少し妙な自爆なんです。』

と言って来る。俺はざっとその報告書に目を通していた。普段はとてもじゃないがテロが起きるような事がない、平和な田舎町だった。

田舎町に唯一あるスーパーの片隅で主婦のような極普通の女性が突然爆発物を晒し、自爆した。爆風で倒れた商品棚に巻き込まれて怪我人が2人ほど出たがそれ以上の人的被害はなく、どの組織からも犯行声明もない事から、テロと自殺の両面で捜査中となっていた。

『テロと断定されん限り、うちの管轄じゃねぇな。』

と俺は宗司に確認する。宗司は

『まぁ、そうなんですが、新手のやり方なら、軍が駆けつける前に自爆されますから、やりにくい相手になりますよ。』

と言っていた。それから5日後、今度は東北の田舎町だった。俺は首筋にチリチリと嫌な痛みを感じながら、宗司に

『九州との関連は?』

と聞いていた。宗司はただ

『ありません。』

とだけ答えて来た。だが、更に5日後、やはりそれはまた起きた。今度は関東だが、やはり首都圏から外した田舎町。

テレビじゃ、そろそろ5日テロとその事件に勝手に名付けて

『軍は何をしているんだ!?』

と騒ぎ始めている状況だ。五十嵐達情報部だって、さすがに徹夜で情報を集めてはいるのだが、如何せんテロ組織との繋がりが皆無なままの状況では全く糸口を見つけられずにバタバタとしているだけだった。

食堂ですら五十嵐を見かける事はなく、今のところ、軍の正式発表はテロとは断定が出来ないという中途半端なコメント止まりのままだった。

俺はただ、3件の報告書だけを眺め続け、自分が感じる違和感が何なのかを考え続けていた。そして、4件目のニュースが2課の部屋でコーヒーを飲む俺の耳に入って来た。

『テレビのボリュームを上げろ!』

とそのニュースを見ていた小雪に俺は言っていた。小雪がボリュームを上げ、テレビの中の真面目なサラリーマン風の男が

『臨時ニュースです。先程、関西の図書館である男による自爆テロが発生しました。この自爆による被害は図書館の建物の1部が損壊した事と現在火事が発生しており、消防に寄る消化活動が行われている状況です。』

と原稿を読んでいた。
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