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堕天使 1st gig.
第13章 5日テロ
つまり、自殺でもなくテロでもない自爆が続いている。その裏に居る人間、もしくはテロ組織の存在が意図的に隠されている違和感に俺の首筋がチクチクしていやがった。

『家族にもう一度尋問すべきだ。』

と俺は五十嵐に言っていた。五十嵐は

『親父さんに掛け合って来る。』

と会議室を飛び出していた。自爆犯はあくまでも被害者だという仮説がどこまで軍や警察に通用するかわからない。だが、今はそれを突き詰めるのが先だと五十嵐は動いていた。

翌日、俺と涼宮だけが五十嵐に呼び出され、五十嵐が

『軍に一時的に捜査権が降りた。赤羽と涼宮だけで行って来い。時間は24時間だけだ。』

と言って来た。五十嵐が俺の代わりを手配し、その翌日の朝から俺は涼宮と軍の飛行場から軍の輸送機で九州に飛んでいた。涼宮は

『荷物扱いですね。』

と輸送機に文句を言っていた。俺は

『慣れりゃ、快適だぞ。』

とだけ言っていた。2時間のフライトで九州に着いた俺達は1件目の主婦の家に行っていた。田舎町の小さな可愛らしい一軒家で既に連絡を聞いていた亭主が俺達を待っていた。俺達よりも少し年配で30代くらいの亭主は俺達に

『警察には全て話しました。妻はテロなど起こせる女ではありません。』

と少し興奮気味だった。俺達が見せた身分証が対テロ特殊部隊となっていたから当然の反応だと俺は思っていた。

綺麗に片付けられたリビングで亭主は俺達にお茶を入れ、頭を抱えて苦しんでいた。涼宮がゆっくりと

『今日はお子さんは?』

と尋ねていた。亭主は

『今は僕の実家です。まだ事件の事は理解出来ない年頃ですし、この町に居れば多分、辛い思いをさせますから。』

と答えて来た。母親がテロだったと報道されている今は、子供はそうやって避難させるしかないんだと俺は思っていた。だが、涼宮は

『では、事件当日のお子さんは?』

と聞いていた。亭主は少し微妙な顔で

『わかりません。事件の日、僕は会社に居ましたから、警察から連絡を受けて初めて事件を知ったんです。多分、息子は家に居たんだと思います。』

と答えていた。
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