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堕天使 1st gig.
第15章 温泉
湯煙が上がり、山手だから雪がそこかしこに積もった如何にも温泉街にリナは
『アルト!温泉まんじゅう!』
と土産物屋の店先で売っていたまんじゅうを買いに走る。まんじゅうをパクつきながら、あっちの店、こっちの店とリナは物珍しいものを見るように見て周り、そんなリナは土産物屋の店員から
『これがこの街のおすすめだよ。』
とカモとばかりに土産物を買わされそうになっていた。俺は慌ててリナを
『土産物は帰る前に買えばいいんだ。』
と連れて逃げる羽目になっていた。川沿いまで出ると大衆の囲いすらない露天風呂があり、リナが
『あれも温泉?』
と俺に聞く。多分、足湯か地元の小さい子くらいしか入らない温泉だが、俺はリナに
『大人は入れないが、お前なら入れる。』
と言ってやる。リナはまんじゅう並の膨れっ面をして
『ちゃんと大人です!』
と叫んでいた。
『どのくらい大人だ?』
そう言って俺はリナの顎に指をかけ、軽く持ち上げて顔を近付けてやる。リナは一気に赤い顔になり
『お昼ご飯を食べに行こう…。』
と俺の前から逃げ出した。
どこが大人の女だよ?
クックッと笑う俺に怒ったリナが
『お腹空いた!』
と誤魔化すように叫んでいた。まんじゅう食ってまだ食い気に走るリナはまだまだ子供のままだった。
リナを連れて適当に開いていた蕎麦屋に入っていた。メニューはリナ任せの俺だからリナはメニューを必死に見ていた。
店の隅につけっぱなしのテレビがあり、画面には、またしても当野池の顔が映っていた。俺はそのテレビを睨むように見ているとリナが少し不安な顔で
『もう終わったんだよね?』
と聞いて来る。俺はリナに心配をかけまいと
『終わった。』
とだけ答えていた。飯を食い終わり、リナを連れて旅館に戻ると中居さんが部屋まで案内してくれて部屋でお茶を入れてくれる。
リナはそういう接待を受ける事自体が初めてだから、やたらと緊張したまま中居さんに
『すみません、ありがとうございます。』
と何度も意味なく頭を下げていた。中居さんもやたら気を使うリナに困った顔をしながら
『お客様、頭を上げてくださいな。』
と言う羽目になっていた。
『アルト!温泉まんじゅう!』
と土産物屋の店先で売っていたまんじゅうを買いに走る。まんじゅうをパクつきながら、あっちの店、こっちの店とリナは物珍しいものを見るように見て周り、そんなリナは土産物屋の店員から
『これがこの街のおすすめだよ。』
とカモとばかりに土産物を買わされそうになっていた。俺は慌ててリナを
『土産物は帰る前に買えばいいんだ。』
と連れて逃げる羽目になっていた。川沿いまで出ると大衆の囲いすらない露天風呂があり、リナが
『あれも温泉?』
と俺に聞く。多分、足湯か地元の小さい子くらいしか入らない温泉だが、俺はリナに
『大人は入れないが、お前なら入れる。』
と言ってやる。リナはまんじゅう並の膨れっ面をして
『ちゃんと大人です!』
と叫んでいた。
『どのくらい大人だ?』
そう言って俺はリナの顎に指をかけ、軽く持ち上げて顔を近付けてやる。リナは一気に赤い顔になり
『お昼ご飯を食べに行こう…。』
と俺の前から逃げ出した。
どこが大人の女だよ?
クックッと笑う俺に怒ったリナが
『お腹空いた!』
と誤魔化すように叫んでいた。まんじゅう食ってまだ食い気に走るリナはまだまだ子供のままだった。
リナを連れて適当に開いていた蕎麦屋に入っていた。メニューはリナ任せの俺だからリナはメニューを必死に見ていた。
店の隅につけっぱなしのテレビがあり、画面には、またしても当野池の顔が映っていた。俺はそのテレビを睨むように見ているとリナが少し不安な顔で
『もう終わったんだよね?』
と聞いて来る。俺はリナに心配をかけまいと
『終わった。』
とだけ答えていた。飯を食い終わり、リナを連れて旅館に戻ると中居さんが部屋まで案内してくれて部屋でお茶を入れてくれる。
リナはそういう接待を受ける事自体が初めてだから、やたらと緊張したまま中居さんに
『すみません、ありがとうございます。』
と何度も意味なく頭を下げていた。中居さんもやたら気を使うリナに困った顔をしながら
『お客様、頭を上げてくださいな。』
と言う羽目になっていた。