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堕天使 1st gig.
第17章 女王様
俺は瑠衣に
『付き合っても俺はずっと戦場だ。』
と言っていた。だが、やはり瑠衣だから
『でも、ちゃんと休暇はあって、たまには日本に居るんでしょう?』
と俺の拒否を認めない言い方だ。その時の俺はそんな瑠衣が別に嫌いではなかったから
『日本に居なくても文句言わねぇならな。』
と言っていた。そこから俺は休暇で日本に帰った時だけ瑠衣に帰ったと連絡した。連絡すれば瑠衣がまた一方的に俺を呼び出す関係になっていた。
直に、瑠衣は大学を卒業し、教師になっていた。教師になった瑠衣は
『軍、辞めない?』
と俺に言うようになっていた。
『飯、食えなくなる。』
『戦争は終わったのよ?軍以外の仕事も今はたくさんあるんだから。』
『面倒くせぇ…。』
そう言って俺は瑠衣を抱いた。瑠衣を面倒だと感じる時だけ瑠衣を黙らせる為だけに俺は瑠衣を抱いていた。
そんな状況が繰り返されたある日、突然、瑠衣が俺に
『アルトは私を愛してないよね?』
と言い出した。俺は
『そんなつもりはない。』
と一応言ったが瑠衣は
『嘘よ、軍だって辞めないし、私の事なんか考えてくれてないのよね?』
と引き下がる様子はなかった。正直、俺は限界だった。俺に拒否権を認めようとしない女王様の瑠衣から自分自身を見失うような感覚を押し付けられているのが耐えられんと感じていた。
『私がいくら愛していても、アルトは私を愛してはくれない。』
そう言った瑠衣に俺は
『そうだな。』
と否定せず肯定するという形で別れていた。拒否権を認めない瑠衣だから、瑠衣に従うという形で俺は瑠衣から逃げ出していた。
そのすぐ後に俺は対テロに編成され、瑠衣の事はすっかり忘れていた。
だから、今も俺は瑠衣に関わりたくないと思っていた。今更、瑠衣には何の感情も持っていない。付き合っていた当時も、瑠衣が言う通り、瑠衣を愛していると感じた事は確かになかった。
ただ、常に自分に無理している瑠衣を可哀想だと思った部分もあった。プライドの高い瑠衣が俺みたいな男に必死になるのも、それなりに可愛いとは思ったが、それは愛情とは少し違う感覚でしかなかった。
『付き合っても俺はずっと戦場だ。』
と言っていた。だが、やはり瑠衣だから
『でも、ちゃんと休暇はあって、たまには日本に居るんでしょう?』
と俺の拒否を認めない言い方だ。その時の俺はそんな瑠衣が別に嫌いではなかったから
『日本に居なくても文句言わねぇならな。』
と言っていた。そこから俺は休暇で日本に帰った時だけ瑠衣に帰ったと連絡した。連絡すれば瑠衣がまた一方的に俺を呼び出す関係になっていた。
直に、瑠衣は大学を卒業し、教師になっていた。教師になった瑠衣は
『軍、辞めない?』
と俺に言うようになっていた。
『飯、食えなくなる。』
『戦争は終わったのよ?軍以外の仕事も今はたくさんあるんだから。』
『面倒くせぇ…。』
そう言って俺は瑠衣を抱いた。瑠衣を面倒だと感じる時だけ瑠衣を黙らせる為だけに俺は瑠衣を抱いていた。
そんな状況が繰り返されたある日、突然、瑠衣が俺に
『アルトは私を愛してないよね?』
と言い出した。俺は
『そんなつもりはない。』
と一応言ったが瑠衣は
『嘘よ、軍だって辞めないし、私の事なんか考えてくれてないのよね?』
と引き下がる様子はなかった。正直、俺は限界だった。俺に拒否権を認めようとしない女王様の瑠衣から自分自身を見失うような感覚を押し付けられているのが耐えられんと感じていた。
『私がいくら愛していても、アルトは私を愛してはくれない。』
そう言った瑠衣に俺は
『そうだな。』
と否定せず肯定するという形で別れていた。拒否権を認めない瑠衣だから、瑠衣に従うという形で俺は瑠衣から逃げ出していた。
そのすぐ後に俺は対テロに編成され、瑠衣の事はすっかり忘れていた。
だから、今も俺は瑠衣に関わりたくないと思っていた。今更、瑠衣には何の感情も持っていない。付き合っていた当時も、瑠衣が言う通り、瑠衣を愛していると感じた事は確かになかった。
ただ、常に自分に無理している瑠衣を可哀想だと思った部分もあった。プライドの高い瑠衣が俺みたいな男に必死になるのも、それなりに可愛いとは思ったが、それは愛情とは少し違う感覚でしかなかった。