この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第18章 結婚
雄太の言う通り、俺の配属された分隊長はキャリアのろくでもない隊長だった。

やたらと神経質な顔立ちで戦場なのにやたらと綺麗な戦闘服を着てキャンキャンとよく吠える犬のような男だった。

ある任務で大隊規模の移動任務が命じられ、俺達の部隊は先駆け任務に付いていた。

要は、小回りが効く少人数で少し先を移動して安全を確認すれば、後ろの大隊が動くという感じだ。

だが、その馬鹿隊長、何を張り切ったのか予定よりかなり前に先行する状況に平気で突き進んでいた。日暮れ前、俺は山内に

『先行し過ぎてないか?』

と確認した。山内が隊長にそれを伝えたが、さすが貧乏くじだけあって聞く耳を持たない隊長だった。

完全に日が暮れて、とりあえずその場で後ろの大隊を待とうという状況になっていた。俺は後ろの大隊との距離を確認したいと隊長に言い、足に自信があると言った雄太だけを連れて来た道を引き返していた。

だが、後方を30分も行くと味方の大隊ではなく敵の中隊を俺と雄太は発見した。急いで分隊に戻った俺は

『ここで止まってたら後ろの中隊にやられる。』

と報告したが、俺を待っていた宗司に

『左翼、前方にも敵中隊が居るんです。多分、ここが敵の合流ポイントみたいです。』

と絶望的な報告をして来たのだった。俺達が居た右側は崖で今から登っても敵に発見されて蜂の巣にされるのがオチという状況に貧乏くじは

『もうダメだ…。』

と1人で嘆き始めていた。俺に山内が

『どうする?』

と聞いて来るから俺は

『救援通信を出して左翼の奴を上空から薙ぎ払って貰え、後は装備を捨てて最低装備で正面突破するしかねぇよ。目的地のベースキャンプまで全速で2時間ってとこだろ?』

と言っていた。その俺に貧乏くじが

『通信なんか出したらこちらの居場所を敵に教えているのと同じじゃないか!?』

と掴みかかって来た。確かにそれは事実だが、後30分もすればどうせ敵に見つかる運命だ。俺はその瞬間、その馬鹿隊長を殴り飛ばし

『残りたいならてめぇだけ残れ!逃げたいならてめぇだけ逃げろ!命が欲しい奴は自分の命だけ抱えて俺について来やがれ!』

と叫んでいた。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ