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堕天使 1st gig.
第2章 仕事
俺がリナの病室に入ってみると夕べの年配の看護婦が怒ったような困った顔でリナを睨みつけていた。俺が看護婦に
『どうした?』
と声をかけるなり、看護婦は露骨にホッとした表情を浮かべ
『少佐、助かりました。あの子、起きたら少佐が居ないからって今日は何も食べてくれないんですよ。』
と俺に言って来た。俺はベッドでまたしても顔を隠すようにうずくまるリナに向かって
『リナ?』
と声をかけてみた。リナは俺の声に反応したように顔を上げるなりベッドから飛び降りて一気に俺に向かって走って来た。
走り寄るリナに向かって俺が手を広げると簡単に俺の腕の中にリナが飛び込んで来ていた。リナを俺がそのまま抱き上げると看護婦はそうやって子供みたいなリナに呆れた顔で
『すっかり懐かれましたね。』
と俺に言っていた。生まれたての雛が初めて見たものを親だと認識する刷り込みって奴を、どうやら俺はリナに成功したらしい。
そんなくだらない事を考える俺とは違い、看護婦はまるで母親のように
『少佐が来た以上は今度こそ、ご飯を食べて貰いますよ。ただでさえ栄養失調気味なんだから、夕食を食べなければ今夜は点滴をする事になるんだからね。』
とリナを叱っていた。リナは黙ったまま俺の首が絞まるくらいに俺に強くしがみついているだけだった。
テキパキと慣れた手つきで看護婦がリナの夕食をベッドに設置されたテーブルに置いてから俺に
『後はお願い出来ますか?』
と聞いて来た。俺はリナを抱えたまま
『やってみるよ。』
とだけ答えていた。こうやって俺がリナの面倒をみてやる必要があるんだとか俺は考えていた。
施設なら、食わない奴が悪いと言われ、そのまま放ったらかしにされてしまう。そして餓死寸前に病院に移されて勝手に拒食症の診断を受け、施設には責任がない形で済まされるのが施設というところだ。
俺はリナに
『とりあえず、飯が先だ。』
と言ってからリナをベッドに戻そうとした。だけどリナはベッドに下ろそうとした俺から離れるのを嫌がるように更にしがみついて来るから俺はリナの頭を撫でながら
『なぁ、お前…、そんなに俺と居たいか?』
と聞いてみた。
『どうした?』
と声をかけるなり、看護婦は露骨にホッとした表情を浮かべ
『少佐、助かりました。あの子、起きたら少佐が居ないからって今日は何も食べてくれないんですよ。』
と俺に言って来た。俺はベッドでまたしても顔を隠すようにうずくまるリナに向かって
『リナ?』
と声をかけてみた。リナは俺の声に反応したように顔を上げるなりベッドから飛び降りて一気に俺に向かって走って来た。
走り寄るリナに向かって俺が手を広げると簡単に俺の腕の中にリナが飛び込んで来ていた。リナを俺がそのまま抱き上げると看護婦はそうやって子供みたいなリナに呆れた顔で
『すっかり懐かれましたね。』
と俺に言っていた。生まれたての雛が初めて見たものを親だと認識する刷り込みって奴を、どうやら俺はリナに成功したらしい。
そんなくだらない事を考える俺とは違い、看護婦はまるで母親のように
『少佐が来た以上は今度こそ、ご飯を食べて貰いますよ。ただでさえ栄養失調気味なんだから、夕食を食べなければ今夜は点滴をする事になるんだからね。』
とリナを叱っていた。リナは黙ったまま俺の首が絞まるくらいに俺に強くしがみついているだけだった。
テキパキと慣れた手つきで看護婦がリナの夕食をベッドに設置されたテーブルに置いてから俺に
『後はお願い出来ますか?』
と聞いて来た。俺はリナを抱えたまま
『やってみるよ。』
とだけ答えていた。こうやって俺がリナの面倒をみてやる必要があるんだとか俺は考えていた。
施設なら、食わない奴が悪いと言われ、そのまま放ったらかしにされてしまう。そして餓死寸前に病院に移されて勝手に拒食症の診断を受け、施設には責任がない形で済まされるのが施設というところだ。
俺はリナに
『とりあえず、飯が先だ。』
と言ってからリナをベッドに戻そうとした。だけどリナはベッドに下ろそうとした俺から離れるのを嫌がるように更にしがみついて来るから俺はリナの頭を撫でながら
『なぁ、お前…、そんなに俺と居たいか?』
と聞いてみた。