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堕天使 1st gig.
第2章 仕事
リナは俺の手の中で小さく頷き、俺は

『だったら、まずは飯を1人でもちゃんと食え。俺が仕事で居ない時でも、お前が1人でトイレも飯もちゃんと出来るようになってくれないと俺はお前と一緒に居てやれないんだ。』

と説明した。俺の説明にリナがまた不思議そうに俺の顔を見ていた。俺はゆっくりとリナに

『1人でちゃんと出来ないとリナはこのまま施設に行く事になる。施設に行けば俺は2度とリナとは会えなくなる。だけどリナが1人でちゃんと出来るのなら俺がお前を引き取ってやるから、ずっと俺と居られるようになるんだ。』

そう俺がリナに言うとリナは少しは俺の言葉を理解したらしく

『アルトと居られる?』

と聞いて今度は大人しくベッドに座ってくれた。俺はもう一度、リナの頭を撫でてから

『俺と居たいなら、まずは飯だ。』

と言っていた。リナはまた小さく頷き、看護婦が用意した夕食をなんとか食べ始めていた。なかなか箸が上手く使えず、スプーンを使う事になったのだが始めはやはりボロボロとこぼしてしまうリナだった。

『焦る必要はないから、こぼさずに丁寧に食え。』

俺がそう言うとリナは努力して丁寧にこぼさずに食べるようになる。リナは賢いから教えた事はちゃんと出来る子だと俺は見ていた。

今日のリナは看護婦が買ったと思われるピンクのパジャマを着て普通の入院患者のような姿だった。リナをよく見てみると薄汚れていた顔や髪も綺麗になっているから俺は

『風呂に入ったのか?』

と聞いてみた。リナは

『うん…。』

と飯を食いながら俺にちゃんと頷いて来る。少しずつだがリナは言語も理解して会話が成り立っているのも俺は理解していた。俺は

『風呂も1人で入れないとダメなんだ。』

とリナに教えてやる。リナは何故か泣きそうな顔で

『それしたら、アルトと居られるの?』

と聞いて来た。正直、まだ俺は迷っていた。

俺みたいないい加減な人間でいつ死ぬかわからない奴がリナを引き取って大丈夫なのか?

そんな事をいつまでも考えてしまう俺を見ながら、リナのデカい蒼い目に涙が溜まっていくのが俺に見えていた。
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