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堕天使 1st gig.
第19章 負傷
男を押さえてから、弾幕が薄れゆく倉庫内の確認に初めて俺の思考が動き出す。
『確保。』
と俺と同じように背中側に腕をねじ上げた男の上に膝で乗った雄太が無線を飛ばしているのが確認出来た。
涼宮は…
俺はゆっくりと倉庫中央に移動しながら周りの状況を確認する。
倉庫の中央には元々は事務机だったと思われる残骸とそこから放射線状に広がる焼け焦げた後、そして呻きながら倒れている男が3人…
テロは5人…
そう思った俺に
『医療班!』
と叫ぶ涼宮の無線の声が響いていた。リアルからサラウンドに聞こえる涼宮の声の方を見ると涼宮がかがみ込む床にもう1人の男が倒れていた。
宗司…
その瞬間、俺の頭が熱くなって身体中の血が沸騰するような感覚に陥っていた。
『宗司!』
俺がそう叫んだ瞬間、医療班が担架を持って倉庫内に駆け込み、俺は涼宮と雄太に倉庫の外へと連れ出されていた。
宗司が担架で運ばれ、小雪とハヤトが所轄と共に倉庫内の後始末をする中、俺はただ雨の中を立ち尽くす事しか出来なかった。
だから、雨は嫌いだ…
俺はすぶ濡れのまま、後の指揮を取った涼宮達と装甲車に乗り本部に向かっていた。装甲車で小雪が
『多分、C4だよ…。』
と言っていた。
本部に戻り、2課のフロアの廊下に五十嵐が居た。
『赤羽…。』
俺を見てそう言った五十嵐に俺は
『五十嵐!!』
と叫び、五十嵐の胸ぐらを掴み五十嵐を殴るつもりで構えていた。礼儀もクソもなかった。俺は自分の怒りを一気に五十嵐にぶつけようとしていた。だが、涼宮とハヤトが即座に俺に掴みかかり、五十嵐を俺の手から引き剥がしていた。
『てめぇ、ふざけんな!』
ハヤトと涼宮に押さえ込まれたまま俺は喚き散らしていた。明らかに情報部のミスだからだ。俺が受け取った任務司令書にはC4の情報はなかった。
つまり、C4の情報もなく、C4に対策する事も警戒する事もなく、その危険レベルを知らずに俺達は突入したという事だった。
軍にとって俺達は所詮は捨て駒かもしれないが、命をドブに捨てるようなやり方はしない。
『確保。』
と俺と同じように背中側に腕をねじ上げた男の上に膝で乗った雄太が無線を飛ばしているのが確認出来た。
涼宮は…
俺はゆっくりと倉庫中央に移動しながら周りの状況を確認する。
倉庫の中央には元々は事務机だったと思われる残骸とそこから放射線状に広がる焼け焦げた後、そして呻きながら倒れている男が3人…
テロは5人…
そう思った俺に
『医療班!』
と叫ぶ涼宮の無線の声が響いていた。リアルからサラウンドに聞こえる涼宮の声の方を見ると涼宮がかがみ込む床にもう1人の男が倒れていた。
宗司…
その瞬間、俺の頭が熱くなって身体中の血が沸騰するような感覚に陥っていた。
『宗司!』
俺がそう叫んだ瞬間、医療班が担架を持って倉庫内に駆け込み、俺は涼宮と雄太に倉庫の外へと連れ出されていた。
宗司が担架で運ばれ、小雪とハヤトが所轄と共に倉庫内の後始末をする中、俺はただ雨の中を立ち尽くす事しか出来なかった。
だから、雨は嫌いだ…
俺はすぶ濡れのまま、後の指揮を取った涼宮達と装甲車に乗り本部に向かっていた。装甲車で小雪が
『多分、C4だよ…。』
と言っていた。
本部に戻り、2課のフロアの廊下に五十嵐が居た。
『赤羽…。』
俺を見てそう言った五十嵐に俺は
『五十嵐!!』
と叫び、五十嵐の胸ぐらを掴み五十嵐を殴るつもりで構えていた。礼儀もクソもなかった。俺は自分の怒りを一気に五十嵐にぶつけようとしていた。だが、涼宮とハヤトが即座に俺に掴みかかり、五十嵐を俺の手から引き剥がしていた。
『てめぇ、ふざけんな!』
ハヤトと涼宮に押さえ込まれたまま俺は喚き散らしていた。明らかに情報部のミスだからだ。俺が受け取った任務司令書にはC4の情報はなかった。
つまり、C4の情報もなく、C4に対策する事も警戒する事もなく、その危険レベルを知らずに俺達は突入したという事だった。
軍にとって俺達は所詮は捨て駒かもしれないが、命をドブに捨てるようなやり方はしない。