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堕天使 1st gig.
第20章 花火
よく見ると、軍のキャンプ用のテントが張られ、テーブルや椅子などの備品が並べられた河原で俺は五十嵐に

『だから、なんなんだ?』

と聞いてみた。五十嵐は

『この堤防で夕方に花火があんだよ。んで、うちの休暇中の女子隊員がバーベキューをやりたいとか言い出してな。買い出しに行ったらお前さんとこの篠原が居たんだ。』

と言い出した。本屋に買い物に出た宗司が五十嵐に会い、五十嵐のとこの女子隊員が宗司を誘ってくれとねだったらしい。

宗司には情報部にファンクラブがあるほど女子人気が高いからと女子隊員に気を使った五十嵐が宗司を誘い、その道中にコンビニに居た雄太を拾ったらしい。

軍人の街だから…

と俺は呆れていた。雄太は更に小雪を呼び出し、小雪はハヤトを呼び出した。ここまで来たらと調子に乗った雄太が大地と涼宮を家族ごと呼び出し、最後は俺達だとなったらしい。

『なんか、デッカいカブを畑から抜くのにそんな話しがなかったか?』

と俺が五十嵐に言うと五十嵐は

『お前さんがカブか?』

と笑っていた。

なるほど…、皆で動かない俺を畑から引き抜いた状況らしい…

そんなくだらない事を考えていると大地が気を使って俺とリナに椅子を並べ、ノンアルのビールとジュースを軍用の簡易冷蔵庫から出して来る。俺は五十嵐に

『備品貸し出し許可をわざわざ取ったのか?』

と聞くと五十嵐はケロリと

『そんなもん、適当に決まっとる。』

と答えていた。軍の備品を情報操作で簡単に私物化してしまう豪快豪傑の五十嵐に言うだけ無駄だと俺は呆れていた。

涼宮はハヤトと子供達と遊んでいた。涼宮家は一姫二太郎だ。確か、上の子が小学校に入ったばかりの年頃だった。貧困時代に嫁さんとの結婚を考えて軍への志願を決めた涼宮は俺以上に嫁さんには苦労をさせたとか言っていた。

今の時代、命の危険があっても高給、安定保証の軍は所帯持ちにはそれなりに人気の職業になりつつある。

意外だったのはハヤトが子供好きらしく、無口なハヤトが涼宮の子供と上手く遊んでいるのが俺には不思議な感覚だった。
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