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堕天使 1st gig.
第21章 栄養摂取
五十嵐と五十嵐の副官と宗司と共に、俺はサミット開催予定になる富士の麓の湖を観光としている小さな街に来ていた。

街は湖沿いに広がる為、片側だけ警護すれば済む立地条件で選ばれた街で、街の外れの湖畔に建つホテルがサミット開催地になる。

湖側は一応、警護で船が出るが湖の広さを考えれば、少数警護で済む為、俺達は下見でホテルに向けての移動ルートの確保と狙撃ポイントになりそうな場所のチェックに来たのだった。

狙撃ポイントはあらかじめハヤトの予測させ、現地の対テロに対応はさせていた。現地の対テロの隊長はかなり低姿勢な男で中央から来た俺達に

『サミットが無ければ、湖以外、本当に何も無い街なんです。』

と一応、サミットの要人が移動する予定ルートを観光代わりに俺達に見せて車を走らせ、俺達が滞在する予定の旅館に向かっていた。

ただ湖をぼんやりと眺める俺に宗司が

『何かありましたか?』

と聞いて来る。俺は

『何も…。』

とは一応答えたが、リナが1人で大丈夫なのかと気にしていた。ただ毎日吐き、飯が食えずに痩せていくだけのリナに、何もしてやれない自分に腹が立ち、くだらない事を考えてしまう自分がそこにいた。

堕ろすか?

その一言をリナに言ってやりたくて言えない自分にイライラしていただけだった。

言えばリナを傷つける。だが、言わなくともリナは毎日苦しんでいる。つわりは安定期までだと聞いていたが果たして本当にそうなのか?

妊娠していたお袋の事を色々と思い出そうとはしたが、あの頃の俺はガキ過ぎてお袋がどんなだったか全く覚えていなかった。

だからイライラするしか出来ない俺に気づいた宗司が黙って俺を見ているだけだった。

リナを失いそうな感覚に怯えている自分を見ている宗司から俺はずっと目を逸らしたままだった。

旅館に着き、五十嵐達と風呂に入り、風呂上がりに俺は

『先に行っててくれ。』

と言ってからリナに初めて電話をしていた。仕事中は電話なんかした事がなかった。休暇中はずっとリナと居るから電話の必要がなかった。
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