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堕天使 1st gig.
第22章 後悔
ボクサースタイルの雄太が

トンットンットンッ…

とフットワークでリズムを刻み始めていた。

結局、同じリズムかよ…

と俺は鼻で笑ってやる。俺に対して雄太の目付きが変わった瞬間

『始め!』

と宗司が合図を入れた。いきなり接近戦に持ち込んだ雄太が飛ぶように俺の前まで来て、拳を俺に向かってジャブ、フックと連続で叩き込んで来やがった。

なんで俺と同い年で毎回スピードがそれだけ上がるんだよ…

ギリギリでジャブを避け、右フックを腕で受けながら考える。だが、受けたフックからパワーが相変わらず足りないと雄太からは感じてしまう。

『まだまだだな…。』

と雄太の顔面に向かって蹴り上げる俺をやはりギリギリで避けた雄太が

『いい加減、負けて下さいよ。』

とかなり本気の顔をしていた。普段がチャラ男の雄太がこれだけの本気を出すといい殺気を放ってかなり手強いと感じさせる。

だが、それはハッタリに近い事を俺や宗司は知っている。雄太は本当は虫も殺せないから、射殺のテロにも致命傷を狙わずに撃っている事を俺は知っている。

『いつか死ぬぞ。』

と言った俺に雄太は

『俺の命って、捨てられた時に死んでるんす。』

と答えて来た。それでも、俺達と居るようになって雄太は変わって来ていた。山内を亡くしてからは雄太は更に必死に生きて来た。

だから俺は

『お前に負けたら、俺は親父として自信失くすからそれは無理だ。』

と答えていた。雄太が

『なら!』

と目一杯の体重を乗せた回し蹴りを入れて来た。俺は腕をクロスしたまま受けていた。ガラ空きの雄太の横腹にそのまま膝蹴りを入れた俺は雄太の折れた身体を地面に叩きつけてマウントを取っていた。

『それまで…。』

と宗司が笑っていた。雄太が

『鬼!』

と叫んでいた。俺は

『まだまだだって言ったろ?』

と開き直っていた。本部から戻った五十嵐が

『なんの騒ぎだ?』

と中庭に来ていた。俺は五十嵐に

『たまには五十嵐さんもやる?』

と聞くと五十嵐は

『お前さんみたいな化け物はお断りだ。』

とか言いやがった。
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