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堕天使 1st gig.
第24章 出産
家に帰るなりリナが自分の腹を擦りながら俺に

『子供が攫われるのに軍は何もしてくれないの?』

と聞いて来る。そんなリナに俺は

『だから、軍には捜査権も逮捕権もないから管轄外なんだ。お前は攫われる心配よりもまずは腹から出す心配をしろよ。』

と言うしかなかった。

それから、数日は何事もなかった。ハーメルン事件は各保護者がかなり警戒をしている為に、行方不明になる子供は減ってはいたが、やはり1人、2人と地味に被害が出ている状況だった。

被害が押さえられない以上はと、結局、政府決定という形で未成年の夜9時以降の夜間外出は禁止され、市兵が警邏に導入される事が決定した。

そんな最中、明け方にリナが毎度のようにベッドから飛び出して、トイレに向かって駆け出していた。

まだつわりがあるとかどうなってんの?

寝ぼけた頭で俺はそう思いながら時計を見ていた。時刻は朝の5時半だ。あくびをして戦闘服のスボンだけを着た俺はトイレにリナの様子を見に行った。

トイレから出て来たリナは顔面蒼白の状況で

『始まった…。』

とだけ言っていた。まだ寝ぼけていた俺は

『んあ?』

と聞いてみた。リナはキレたように

『陣痛!』

と叫んでいた。

やばい…

と今度は俺がアタフタする番だった。だが、すぐにリナは普通の顔になり、クリスマスに買った腕時計を見て

『今はもう大丈夫。』

と答えていた。時間を確認したリナはまとめてあった入院用の荷物をテキパキと確認して玄関に運び、しばらくすると

『ぐはっ…。』

とまた呻き出す。呻きながらも時計を確認するリナに俺は

『病院、行くか!?』

と1人で焦っていた。またしばらくして落ち着いたリナは

『まだ20分間隔だから、アルトは出勤準備をしちゃってよ。』

と俺よりもしっかりしていた。リナに言われて慌てて俺は髭を剃り、歯を磨き、戦闘服をちゃんと着てから呻いたり、普通に戻るリナをずっと眺めるだけしか出来なかった。

『出勤前に病院に送るから…。』

そう恐る恐る言った俺に今は普通になったリナが

『そろそろ間隔が10分だからお願い。』

と答えていた。
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