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堕天使 1st gig.
第24章 出産
夕方まで仕事をしたがリナの病院から連絡が来る事はなく、俺は仕事が終わり次第、本部を飛び出すようにリナの病院に向かっていた。
病院の受け付けに
『赤羽だが、産まれたか?』
と聞いてみた。受け付けは
『まだです。ご主人ですか?』
と聞いて来るから
『そうだ!』
と俺は半分キレかけていた。受け付けはカルテを確認してから俺に
『2階の突き当たりが分娩室ですから、静かに移動をお願いします。』
と言っていたが最後まで聞く事なく俺は2階に上がる階段を駆け上がっていた。確か3階から上が入院施設だとリナが言っていたが俺は分娩室を探すのに必死になっていた。
リナが居ると思われる分娩室の前の廊下に彩華さんと看護婦が何かを話している姿が見え、俺は
『現状報告!』
といつもの癖で言っていた。突然、現れた軍人に怒鳴りつけられた看護婦は驚愕し、彩華さんが俺に
『大丈夫ですから落ち着いて下さい!』
と叫んでいた。看護婦は
『では失礼します。』
とすぐに立ち去り彩華さんが
『今は陣痛の痛みでリナさんが時々意識を失うんだそうです。だから酸欠を防ぐ為に酸素呼吸にしてるんですが、まだ長引くようなら、帝王切開に切り替えるかもしれない状況です。』
と医者らしくしっかりと俺に説明をしてくれた。廊下にあった椅子に俺はヘタリ込み、彩華さんが自販機で買ったコーヒーを俺に渡して来た。俺は
『男は狼狽えるだけで本当に何も出来ないんだな。』
とボヤいていた。彩華さんは笑って
『宗ちゃんだって、未だに注射が苦手なんですよ。』
と言っていた。
『あの宗司が?』
『人に討たれるのが嫌なんだとか往生際の悪い言い訳してますけど、医師免許がないんだから諦めなさいって、いつも私が言っていますよ。』
『確かにそりゃそうだ。』
そうやって誰かと話す事で少しだけ俺は落ち着いて来ていた。だが、すぐにバタバタと分娩室から看護婦が2人出て来て、俺がまた狼狽え始めると看護婦の1人が
『2280gで少し小さめですが無事に女の子が産まれましたよ。』
と俺に言っていた。すぐにまた別の看護婦がタオルに包んだものを抱えて出て来て
『ほら、お父さん。』
と俺に赤ん坊の顔だけを見せていた。赤みがかった顔だが、リナと同じ銀髪の子だとだけ俺は確認した。
病院の受け付けに
『赤羽だが、産まれたか?』
と聞いてみた。受け付けは
『まだです。ご主人ですか?』
と聞いて来るから
『そうだ!』
と俺は半分キレかけていた。受け付けはカルテを確認してから俺に
『2階の突き当たりが分娩室ですから、静かに移動をお願いします。』
と言っていたが最後まで聞く事なく俺は2階に上がる階段を駆け上がっていた。確か3階から上が入院施設だとリナが言っていたが俺は分娩室を探すのに必死になっていた。
リナが居ると思われる分娩室の前の廊下に彩華さんと看護婦が何かを話している姿が見え、俺は
『現状報告!』
といつもの癖で言っていた。突然、現れた軍人に怒鳴りつけられた看護婦は驚愕し、彩華さんが俺に
『大丈夫ですから落ち着いて下さい!』
と叫んでいた。看護婦は
『では失礼します。』
とすぐに立ち去り彩華さんが
『今は陣痛の痛みでリナさんが時々意識を失うんだそうです。だから酸欠を防ぐ為に酸素呼吸にしてるんですが、まだ長引くようなら、帝王切開に切り替えるかもしれない状況です。』
と医者らしくしっかりと俺に説明をしてくれた。廊下にあった椅子に俺はヘタリ込み、彩華さんが自販機で買ったコーヒーを俺に渡して来た。俺は
『男は狼狽えるだけで本当に何も出来ないんだな。』
とボヤいていた。彩華さんは笑って
『宗ちゃんだって、未だに注射が苦手なんですよ。』
と言っていた。
『あの宗司が?』
『人に討たれるのが嫌なんだとか往生際の悪い言い訳してますけど、医師免許がないんだから諦めなさいって、いつも私が言っていますよ。』
『確かにそりゃそうだ。』
そうやって誰かと話す事で少しだけ俺は落ち着いて来ていた。だが、すぐにバタバタと分娩室から看護婦が2人出て来て、俺がまた狼狽え始めると看護婦の1人が
『2280gで少し小さめですが無事に女の子が産まれましたよ。』
と俺に言っていた。すぐにまた別の看護婦がタオルに包んだものを抱えて出て来て
『ほら、お父さん。』
と俺に赤ん坊の顔だけを見せていた。赤みがかった顔だが、リナと同じ銀髪の子だとだけ俺は確認した。