この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第26章 訓練兵
しつこいようだが、俺は頭は決して良くはない…

『どうせ、俺は馬鹿ですから。』

と五十嵐には完全に開き直ってやっていた。宗司はただただため息をつき、五十嵐もさすがにこれ以上の説教は諦めていた。

それでも、しばらくは何事もなく、俺も出来る限り大人しくするように務めるようにしていた。

親父さんがうちに来て、寝てばかりの美優に夢中になり、うちからなかなか帰らないというハプニングがあったくらいで、まずまず平和だと俺は思っていた。

桜が咲き、訓練学校じゃ入隊式が終わり、瑠衣の代わりにまたしても俺の顔を見るなり怯えるサポートを引き連れて俺は今期訓練兵教官の初日を向かえていた。

いつものように教室で一方的にハンデを付けてグランドに集合を言った俺はグランドに出て訓練兵を待っていた。

僅か2分で真っ先に出て来た奴が俺に向かって

『どうせ、腕立て、腹筋の基礎訓練でしょ?訓練教官って皆が馬鹿みたいにワンパターンなんですよ。』

と言って勝手に腕立てを始めていた。俺は宗司に

『アイツの数、カウントしてくれ。』

と指示を出し、今年は5分待たずにその訓練兵の様子を見る事にしてみた。

とりあえず、俺はその訓練兵の名簿を確認していた。明石 透上等兵、大学中退の変わり者と納得した俺は明石だけを今日は眺めていた。

明石から遅れて来た奴らは俺にカリキュラムを確認する事もなく、明石が腕立てをやっているというだけで自分達も慌てて腕立てを始める有り様だった。

明石が腕立てから腹筋に変わろうとした時、宗司が

『100です。』

とニヤニヤして俺に言って来た。俺は

『明石?誰が100回でいいと言ったんだ?俺の基本カリキュラムは200回が当たり前だぞ。』

と明石に向かって言っていた。明石は俺から嫌がらせを受けたような顔をしてから再び腕立てに入っていた。腹筋、背筋、スクワットまで済ませた明石は

『次は?』

と俺にやっと聞いて来るから俺は

『俺がいいと言うまでグランドをロードワークだ。』

と答えていた。俺にビクビクと怯えるサポートに

『ランニングカウントを記録しとけ。』

と指示を出し、俺はひたすら明石だけを眺めていた。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ