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堕天使 1st gig.
第26章 訓練兵
今日は俺が居て車だからと柵以外にもリナは美優のものをなんだかんだとここぞとばかりに買っていた。

自分のものはほとんど買わないリナなのだが、何故か俺のものや美優のものは買いたがるリナだった。

一通りの買い物が済むと帰ってから俺は柵の取り付けをリナに命じられていた。

取り付け自体は簡単な作業だから問題はなかったが俺はどうしてもこれが必要なのかとひたすら考えるだけだった。

実際、現状でも俺とリナは1階だけでしか生活していないから2階は全く何もなく空っぽの部屋は常に無人の状況で柵を付けたらますますその無人化が加速するだけのような気がしていた。

夕方はリナと美優を連れて久しぶりの焼き鳥屋だった。2ヶ月ちょっと顔を出していなかった俺に店の大将が

『少佐が来ないと静か過ぎて店としちゃ困るよ。』

と笑っていた。小雪や彩華さんが順番に美優を抱き、何故か雄太やハヤトまでが美優を順番に抱きたがり、少しは何か反応があるかとか思ったが美優は誰に抱かれても反応はほとんどなく、最終的に俺の膝の上に帰って来ると小さなあくびをして寝てしまうという有り様だった。

雄太が

『マジ、美優ちゃん、手がかからない子っすね。』

とこのガヤガヤした状況で平気で寝ている美優に驚いた顔をしていた。彩華さんが

『初めての予防接種も美優ちゃんは泣かない子でしたから、誰かさんに見習って欲しいです。』

と注射嫌いの宗司を見るから宗司は涼し気な顔で

『悪いけど僕は嫌いなだけで、いちいち泣いたりはしない。』

と彩華さんに言い返していた。俺が

『これだけ泣かないとか、なんかの呪いか?』

と言うと五十嵐は

『要するに遺伝だろ?今は大人しくても中身がお前さんそっくりならすぐに何でも殴って解決しようとする子になるぞ。』

と言っていた。後は明石の話題になっていた。大地が

『近接戦闘訓練で沈めてやれば生意気を言わなくなるんじゃないですか?』

と1人前な生意気を言うから俺は

『なら、大地は不参加だな。お前だと舐められる。』

と言っていた。
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