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堕天使 1st gig.
第27章 場所
俺が薄暗くなった雨の街を由紀さんと歩き、由紀さんを店の近くまで送ると由紀さんが俺に
『ちゃんと帰るのよ。』
と母親みたいに言うのが照れくさくて俺は
『そこまでガキじゃねぇんだけど。』
と言っていた。由紀さんは
『女もまだ知らないくせに。』
と笑って店の中に入っていた。
俺は女を知らないというよりも興味があまりなかっただけだった。瑠衣みたいに一方的に呼びつける女とか、俺には無理だとか思っていたし、学校の女からも話しすらした事ない女から2人くらい付き合ってくれとか言われたが、俺は面倒臭いとしか思わず、断り続けるだけだった。
毎日ずっと雨が続き、その日も知らない学校の女から放課後に話しがあるとか言われたが俺はその女に
『知らない奴とは俺は話しとかしないんだ。』
と言って翔の家に向かっていた。女が欲しいとか思う前に今の俺はただ翔と由紀さんが待つ家に帰りたいが先だった。
自分の事も満足に出来ないうちは自分の女とか考える余裕が俺には全くなく、今は翔と由紀さんを幸せに出来る未来を翔と2人で考える方が俺の中では優先だった。
その為に翔はずっと汚い道を歩いて来た男だったから、いつか由紀さんを店から出して、翔も足を洗える日が来ればいいくらいにしか俺は考える事が出来ないガキのままだった。
翔はいつも笑って俺に
『由紀が笑って飯だけ作ってればいい生活をさせてやりたいんだ。由紀が作る飯をお前が食ってる家が俺の帰りたい場所で俺が作りたい未来なんだ。』
と言っていた。
翔が望み守りたい未来…、俺が帰りたい場所…
それがいつも俺に笑って話す翔の全てで俺の全てだとか俺は思っていた。
だから雨が降る中を俺はいつものように翔のアパートの部屋に行き、いつものように俺が扉を開けると中は薄暗く、部屋の真ん中に座っている由紀さんの姿が俺に見えた。
俺はいつものように部屋に入り、いつものように由紀さんに
『翔は今日は仕事か?』
と聞いていた。翔がどんな仕事をしているかはあまり聞いた事はなかったが、翔は俺が来たら由紀さんに飯を食わせて待たせてろといつも言っていたから俺はいつもの事だと思っていた。
『ちゃんと帰るのよ。』
と母親みたいに言うのが照れくさくて俺は
『そこまでガキじゃねぇんだけど。』
と言っていた。由紀さんは
『女もまだ知らないくせに。』
と笑って店の中に入っていた。
俺は女を知らないというよりも興味があまりなかっただけだった。瑠衣みたいに一方的に呼びつける女とか、俺には無理だとか思っていたし、学校の女からも話しすらした事ない女から2人くらい付き合ってくれとか言われたが、俺は面倒臭いとしか思わず、断り続けるだけだった。
毎日ずっと雨が続き、その日も知らない学校の女から放課後に話しがあるとか言われたが俺はその女に
『知らない奴とは俺は話しとかしないんだ。』
と言って翔の家に向かっていた。女が欲しいとか思う前に今の俺はただ翔と由紀さんが待つ家に帰りたいが先だった。
自分の事も満足に出来ないうちは自分の女とか考える余裕が俺には全くなく、今は翔と由紀さんを幸せに出来る未来を翔と2人で考える方が俺の中では優先だった。
その為に翔はずっと汚い道を歩いて来た男だったから、いつか由紀さんを店から出して、翔も足を洗える日が来ればいいくらいにしか俺は考える事が出来ないガキのままだった。
翔はいつも笑って俺に
『由紀が笑って飯だけ作ってればいい生活をさせてやりたいんだ。由紀が作る飯をお前が食ってる家が俺の帰りたい場所で俺が作りたい未来なんだ。』
と言っていた。
翔が望み守りたい未来…、俺が帰りたい場所…
それがいつも俺に笑って話す翔の全てで俺の全てだとか俺は思っていた。
だから雨が降る中を俺はいつものように翔のアパートの部屋に行き、いつものように俺が扉を開けると中は薄暗く、部屋の真ん中に座っている由紀さんの姿が俺に見えた。
俺はいつものように部屋に入り、いつものように由紀さんに
『翔は今日は仕事か?』
と聞いていた。翔がどんな仕事をしているかはあまり聞いた事はなかったが、翔は俺が来たら由紀さんに飯を食わせて待たせてろといつも言っていたから俺はいつもの事だと思っていた。