この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第3章 現場
不安そうな表情でリナが俺を見上げながら

『アルトの家?』

と聞いて来るから俺は

『俺とお前の家だ。』

と答えていた。その程度の事でリナが嬉しそうに笑うから俺はなんとなく照れくさくなった。何も無く誰も待たない家が変わる事に照れくさいながらも俺はリナと笑っていた。

ただ、飯の時にリナが地べたに座って飯を食うのは俺は違和感を感じていた。女の子が何もない部屋の地べたで飯を食うのはみっともない姿に見えてしまった。

テーブルとかやはり必要か?

そんな事を考えながら俺はリナを膝に乗せていた。リナは一瞬、俺に不思議そうな顔をしてから、後は気にしないで大人しく俺の膝の上で飯を食っていた。

リナに対して半分訓練教官の気分と半分父親のような気分で俺は飯を食うリナを眺めていた。

リナは基本賢いと俺は感じていた。俺が一度、見せて覚えさせれば、それをそのまま吸収するようにすぐにリナは理解して出来るようになっている。

スパゲティのフォークの使い方を教えれば、すぐにそれが出来るようになっている。

頭が覚えていなくとも、身体が覚えているからか?

そんな事を考えながらリナを抱えたまま俺はビールを呑もうとしていた。

その瞬間、俺の携帯端末から凄まじいアラート音が鳴り始めた。

チッ…

俺は頭で舌打ちをして、耳を劈くような突然のアラート音に怯えるリナを膝から下ろし

『仕事だ。ベッドを使って構わんからお前は飯食ったら風呂に入って先に寝ろ。』

と言っていた。俺の携帯のアラートが鳴る時は軍からの緊急呼び出しの時だけだ。つまり俺の管轄エリアでテロが発生したという知らせだ。

リナは完全に怯え、今にも泣きそうに不安な顔で俺を見る。すぐに帰るから…、俺がそう言ってやればリナの気持ちを楽にしてやれるのはわかっているが俺はやはりその約束が出来ない。

『1人でもちゃんとする約束だぞ。』

と一方的にリナにだけ約束を押し付けて俺は家を出ていた。今更、リナを引き取った事を後悔するつもりはないのだが、せめて今夜くらいテロなんぞ起こすんじゃねぇと俺は苛立っていた。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ