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堕天使 1st gig.
第28章 謝罪
リナとの問題も解決したとご機嫌で本部の2課の部屋に出勤した俺に宗司が

『申し訳ありません。』

と新しい任務司令書を出して来た。俺は

『んあ?』

とその紙切れに目を通し

『んあ!?』

と叫んで2課の部屋を飛び出していた。行き先は対テロ特殊部隊総合司令官、大佐こと親父さんのオフィスだ。

俺が扉をノックし、扉が開くと中から

『入りたまえ。』

と親父さんの声がした。

『失礼します。』

と俺は敬礼をして中に入ると親父さんは要件はわかっているような口ぶりで

『楽にしたまえ、どうせ新しい任務の件だろ?』

と言って来た。わかっているなら何故俺にこの任務を出したと怒鳴りたい俺だったが相手は親父さんだから

『ご理解されているなら、何故俺に?』

と一応、嫌味っぽく聞いていた。親父さんは笑いながら

『まぁ、まずはこれを見たまえ…。』

と俺にある名簿を出して来た。俺に降りた任務のメンバーが記された名簿だった。ざっと目を通し、俺は

『本気ですか?』

と聞いていた。親父さんは

『上は本気だ。だから、そのメンバー構成になったんだ。お前は上からの強い希望があったとだけ言っておく。』

と言って来た。俺の新しい任務、それは演習の二文字だった。そもそも、大戦時や海外派兵中の今はほとんど演習なんかやる必要がなかった。

演習なんかやらなくとも実戦に兵を導入するのだから、演習なんか予算の無駄以外の何者でもない。

だが、全くないという訳ではなく、国内では極小さな演習はたまにデモンストレーション的にはやるって程度には演習があり、実戦導入されている対テロ特殊部隊には全く関係がない話しのはずだった。

今回に限って大型演習が発生した理由は、まずは新しい同盟国の存在だった。日本は昔から大国に尻尾を振り続けた国だから、今更演習で日本の軍も頑張ってますアピールは必要ない。

だが、新しい同盟国はそうはいかない。とりあえず同盟国が演習予算の大半を出すからうちの軍を見て下さいアピールをする為に今回の演習は大国と日本、新しい同盟国に別の同盟国を加えた四ヶ国合同大型演習が決定してしまったのだった。
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