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堕天使 1st gig.
第30章 レセプション
俺はただ黙ったまま、大将殿が離れるまで敬礼を続けていた。俺から離れる大将殿を追いかける「貧乏くじ」が一瞬だけ俺を悔しそうに睨んでいたが俺は

ざまあみろ…

くらいにしか思っていなかった。敬礼を止めた俺にリナが

『アルトがちゃんと軍人している姿って初めて見た。』

とか言いやがる。

『一応、10年近くやってんだよ。』

『だって、ダメ隊長の話ししか聞いた事ないもん。』

任務の話しは機密になり、小雪や五十嵐がダメ隊長の部分ばかりをリナに話すからリナには俺が真面目に軍人をやっていないようにしか見えないらしい。

とりあえず、これ以上目立つリナと居れば、また上級指揮官に煩わしい思いをしかねないと俺はリナを連れて壁際に向かっていた。

壁際に俺は珍しくヨレヨレではない真っ白な綺麗な白衣を着たじい様、水戸軍医を発見した。

『正装って言葉は知ってるか?』

と俺はじい様に声をかけてみた。じい様は

『儂は軍医だ。』

と答えて来た。

白衣着てれば正装だと開き直ったじい様に俺は笑っていた。じい様はリナを見てやはり驚いた顔をしてから俺に

『お前さんには勿体ないな。』

とか言って来た。俺はじい様に

『でも、俺の嫁だ。』

と言い、リナはクスクス笑っていた。リナに向かってじい様は

『旦那は滅多に医務室に来ない薄情者だ。』

と言っていた。要するに俺は怪我とかほとんど心配がないってじい様なりにリナに言ったのだった。リナは

『家じゃゴロゴロしてるだけの人ですけど…。』

と笑っていた。じい様と適当に話し、リナに

『そろそろ帰るぞ。』

と俺は言っていた。リナは

『もう?』

と言ったが俺は

『美優をいつまでも預けてられないだろ?』

と言ってじい様に挨拶だけしてリナを連れて会場を出ていた。

美優の託児所を俺がリナと静かに覗いて見ると美優は婦人会が用意したベヒーシッターとおもちゃの山に囲まれて別に不機嫌な様子はなかった。

『もしかして俺らの事とかあいつは忘れてないか?』

と俺がリナに聞くとリナは

『まさか、それはないよ。』

と笑っていた。
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