この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第1章 記憶
その頃の俺はまだガキで、歴史的世界大戦なんぞテレビの中の絵空事でしかなかった。そんな平和だったはずの俺に絵空事が突如、現実として襲って来た。

国連軍には加担していないとはいえ、日本は長きに渡り大国に尻尾を振り続けていた国だった。テロからすればそんな日本は軍も持たず格好の餌食と言える国だった。

ある日、俺の両親はテロを名乗る連中に車ごと吹き飛ばされて俺の前から姿を消した。まだガキだった俺は貧困の日本政府とやらの命令でそういう施設に押し込められる立場になった。

当時は貧困の状況に耐えられない大人達は自分達が食うだけで精一杯だと無責任に施設に子供を捨てたり、あるいは俺のようにテロや事故で親を亡くした子供を貧しい親戚が引き取る事も出来ずに施設に押し付けるのが当たり前の時代。

狭い部屋に布団を重ねるようにして寝るしか出来ない子供達がギリギリに押し込められ、食うものも着るものもギリギリの生活を強いられる状況で子供達は毎日空腹を水道で誤魔化し腹を満たそうとする。

当然、子供達は空腹で学校の勉強になんか集中出来ずに、毎日腹を壊す子供達が続出しトイレの前は常に長蛇の列が出来上がり、それに苛立った施設の職員から暴行を受ける毎日を過ごす事を強いられる。

子供達は誰もが生きて施設から抜け出す事ばかりを毎日、繰り返し考えて、そんな状況での世界大戦から7年目…、ついに日本が軍を設立を決断し、国連軍へと参戦した。

それはちょうど俺が高校を卒業する年の事だった。日本という国は今まで育ててやったとばかりに施設上がりの子供達に恩を着せ、軍へと斡旋する事で貧困の道から脱却をした。

高校を出た俺はそのまま軍の訓練学校で軍人としての訓練を2年受けた後、世界大戦の戦地へと送り込まれていた。だが既に日本の参戦は遅すぎた。

遅れに遅れた日本軍は大戦では最前線の最悪のポジションを国連軍から強いられる中、参戦から僅か3年で世界大戦は終了する事になった。

1年の世界大戦を生き延びた俺は、それから2年、更に軍で海外派兵のまま、テロの残党を追う任務が課せられた。

だが、その間もテロは世界中に潜伏し、小賢しいテロ行為が止む事はなく、日本は国内に市兵として軍の防衛を設置した後、国内テロと戦う為の新たな軍を設立する事になった。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ