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堕天使 1st gig.
第34章 信用
よもや2週連続、羽賀の話しになるとか誰も思っていなかった。普段無口なハヤトは何から話すべきかを迷ったように俺に向かって
『隊長は自分の経歴はご存知ですよね?』
とまずは確認から入っていた。俺は
『ああ、直属の上官だから当然だ。』
と答えていた。ハヤトは一応、軍の機密扱いで経歴が普通の経歴とは別に特別経歴が記されている。
何故ならハヤトは虐待孤児という奴だからだった。子供の時に虐待を受けると大人になってからの症状として自虐的になるパターンがある事を軍は警戒し、虐待経験者はその上官に虐待の事実が知らされるというだけの事だった。
だが、その経歴を機密にしたところでハヤトの背中に未だに残る無数の傷がハヤトは虐待孤児なんだと周りの者に嫌というほど晒していた。
虐待に関しては、施設の職員の暴行を経験済みの俺や雄太からすれば、ハヤトが酷い虐待を受けたのは理解出来るがそれでハヤトが自虐的になるとかは全く考えず、ハヤトはハヤトのままだと俺達は受け入れていた。
まず、ハヤトは俺達の1つ下だった。だから、ハヤトは大戦の経験はなく、俺の海外派兵時代に俺の部下になった奴だった。
虐待孤児とは親に虐待を受け、親が逮捕された事により孤児になるケースだ。俺が知る記録は確かにハヤトに姉は存在するが姉の方には虐待の事実がなかった為、ハヤトだけが虐待孤児専用の施設に入れられて、姉は遠い親戚の養女に出されたという記録しかなかった。
『だから、苗字が違うのか?』
一応、機密だがハヤトが話して構わないと言うから俺は皆にハヤトの虐待孤児の事実を話し、そうハヤトに確認していた。ハヤトの代わりに羽賀が
『そうよ。養女の記録は例え軍でも見られる事はないから、今までバレずに済んだのよ。』
と答えていた。五十嵐は
『だが、それはそれで問題だ。』
と言っていた。軍では兄弟、姉妹は同じ部隊には絶対に配属しない。同じ任務に付かせて兄弟揃って戦死するパターンを避ける為だ。
羽賀がハヤトに
『ほら、やっぱり信用とか出来ないでしょ?』
と言い出した。
『隊長は自分の経歴はご存知ですよね?』
とまずは確認から入っていた。俺は
『ああ、直属の上官だから当然だ。』
と答えていた。ハヤトは一応、軍の機密扱いで経歴が普通の経歴とは別に特別経歴が記されている。
何故ならハヤトは虐待孤児という奴だからだった。子供の時に虐待を受けると大人になってからの症状として自虐的になるパターンがある事を軍は警戒し、虐待経験者はその上官に虐待の事実が知らされるというだけの事だった。
だが、その経歴を機密にしたところでハヤトの背中に未だに残る無数の傷がハヤトは虐待孤児なんだと周りの者に嫌というほど晒していた。
虐待に関しては、施設の職員の暴行を経験済みの俺や雄太からすれば、ハヤトが酷い虐待を受けたのは理解出来るがそれでハヤトが自虐的になるとかは全く考えず、ハヤトはハヤトのままだと俺達は受け入れていた。
まず、ハヤトは俺達の1つ下だった。だから、ハヤトは大戦の経験はなく、俺の海外派兵時代に俺の部下になった奴だった。
虐待孤児とは親に虐待を受け、親が逮捕された事により孤児になるケースだ。俺が知る記録は確かにハヤトに姉は存在するが姉の方には虐待の事実がなかった為、ハヤトだけが虐待孤児専用の施設に入れられて、姉は遠い親戚の養女に出されたという記録しかなかった。
『だから、苗字が違うのか?』
一応、機密だがハヤトが話して構わないと言うから俺は皆にハヤトの虐待孤児の事実を話し、そうハヤトに確認していた。ハヤトの代わりに羽賀が
『そうよ。養女の記録は例え軍でも見られる事はないから、今までバレずに済んだのよ。』
と答えていた。五十嵐は
『だが、それはそれで問題だ。』
と言っていた。軍では兄弟、姉妹は同じ部隊には絶対に配属しない。同じ任務に付かせて兄弟揃って戦死するパターンを避ける為だ。
羽賀がハヤトに
『ほら、やっぱり信用とか出来ないでしょ?』
と言い出した。