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堕天使 1st gig.
第34章 信用
その頃にはハヤトを殴るのに雑誌や台所用品のおたまなどの道具で両親はハヤトを殴るようにもなっていた。
小学校に上がる前の羽賀は夜にハヤトと子供部屋で2人きりになると、ハヤトの傷に薬を塗り
『ごめんね…、ごめんね…。』
と泣くだけの姉になっていた。羽賀だって子供なりに両親のハヤトに対する虐待が異常だとは感じていた。だがやはり自分の両親だから、それを誰かに言って助けを求める事が出来なかった。
ハヤトは唯一羽賀にだけ笑顔を見せて黙って無理して笑うだけの子供になっていた。後はほとんどハヤトは無表情で黙ったまま両親の虐待を受け続けるだけだった。
羽賀が小学校に入ってすぐの事だった。その日は両親が割と機嫌が良く、ハヤトに暴力が加えられる事もない日だった。
だが、夕飯のある事がきっかけで状況が一気に変化した。ハヤトと羽賀に夕飯にカレーが出されたのだが、ハヤトはスプーンが上手く握れずにスプーンを落としてしまったのだった。
その時のハヤトは手の指を骨折しており、とてもスプーンが握れる状況ではなかったのだった。
『この子はご飯まで食べられないとか言うの?』
と始めにキレたのは母親だった。父親が
『食いたくないなら食うな。』
とハヤトの横腹を蹴り、ハヤトは壁に叩きつけられるほど吹き飛んでいた。壁にぶつかり、呻くハヤトに母親はやはりおたまで殴り始め、父親は容赦なくハヤトを蹴り続けていた。
ハヤトの顔が腫れ上がり、血塗れになりながらハヤトは羽賀を見て首を横に振ったらしい。
ハヤトはそこは覚えていないと言い、羽賀は
『ハヤトが殺されると私は思ったわ。』
と言っていた。羽賀はハヤトの暴行に夢中になる両親から逃げるように台所に向かっていた。そこに母親のバックがあり、バックの中の母親の携帯を見つけた羽賀はその携帯を持ち出し、家の外へ飛び出していた。
その日は学校で安全講習が行われた日だった。羽賀は講習に来た警察官から
『怖い事が起きたら110番すれば、警察の人が必ず助けてあげるからね。』
と言う言葉を覚えていた。
小学校に上がる前の羽賀は夜にハヤトと子供部屋で2人きりになると、ハヤトの傷に薬を塗り
『ごめんね…、ごめんね…。』
と泣くだけの姉になっていた。羽賀だって子供なりに両親のハヤトに対する虐待が異常だとは感じていた。だがやはり自分の両親だから、それを誰かに言って助けを求める事が出来なかった。
ハヤトは唯一羽賀にだけ笑顔を見せて黙って無理して笑うだけの子供になっていた。後はほとんどハヤトは無表情で黙ったまま両親の虐待を受け続けるだけだった。
羽賀が小学校に入ってすぐの事だった。その日は両親が割と機嫌が良く、ハヤトに暴力が加えられる事もない日だった。
だが、夕飯のある事がきっかけで状況が一気に変化した。ハヤトと羽賀に夕飯にカレーが出されたのだが、ハヤトはスプーンが上手く握れずにスプーンを落としてしまったのだった。
その時のハヤトは手の指を骨折しており、とてもスプーンが握れる状況ではなかったのだった。
『この子はご飯まで食べられないとか言うの?』
と始めにキレたのは母親だった。父親が
『食いたくないなら食うな。』
とハヤトの横腹を蹴り、ハヤトは壁に叩きつけられるほど吹き飛んでいた。壁にぶつかり、呻くハヤトに母親はやはりおたまで殴り始め、父親は容赦なくハヤトを蹴り続けていた。
ハヤトの顔が腫れ上がり、血塗れになりながらハヤトは羽賀を見て首を横に振ったらしい。
ハヤトはそこは覚えていないと言い、羽賀は
『ハヤトが殺されると私は思ったわ。』
と言っていた。羽賀はハヤトの暴行に夢中になる両親から逃げるように台所に向かっていた。そこに母親のバックがあり、バックの中の母親の携帯を見つけた羽賀はその携帯を持ち出し、家の外へ飛び出していた。
その日は学校で安全講習が行われた日だった。羽賀は講習に来た警察官から
『怖い事が起きたら110番すれば、警察の人が必ず助けてあげるからね。』
と言う言葉を覚えていた。