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堕天使 1st gig.
第7章 役人
リナの為には今まで以上に俺は強くなる必要があるから俺は宗司に話していた。馬鹿な俺1人だと空回りする恐れがある。俺は女房の宗司がいないとダメな軍人だった。

『俺はやれる事をやるだけだ。だからお前にはそれをわかって欲しいんだ。』

そう言った俺に宗司はいつもの涼し気な顔で

『僕は貴方のバディですから。』

とだけ言っていた。雄太が俺達の居るカウンターに向かって

『隊長、リナちゃんと小雪ちゃんが無茶ぶりするから帰って来てよ!』

と叫び出す。俺と宗司がテーブルに戻ると焼き鳥屋なのに寿司や刺身、天ぷらや唐揚げなど裏メニューばかりが並んでいた。今日は雄太の奢りだからとリナと小雪が調子に乗って注文したらしい。

『食い切れなくて残した場合、残した奴の責任な。』

と俺は新しいルールを設置する。万が一、俺が奢る時にこれをやられたらたまらない。リナが俺に向かって

『ならアルトは私の責任よろしくね。』

と平気で言いやがる。小雪が

『ずるい!なら小雪の分も隊長に任せる。』

と叫ぶから、結局、俺は雄太に

『あまり酷いなら俺が半分持ってやる。』

と言ってやるしかなかった。つかの間の平和を目一杯無茶して楽しもうとする軍人達にリナも慣れて参加しているように俺には見えた。

散々、食ってから俺はリナが残した分はさすがに雄太に払ってやる。雄太は笑って

『次は絶対に隊長に奢らせるっす!』

と気合いを入れていた。俺は雄太に

『悪いがそれだけはない。』

と笑って言い返していた。雄太に負ければ俺は隊長としてやっていく自信を失うとわかっているからだ。隊員達と別れてリナといつものように家に帰る。家に帰るとリナが目をキラキラさせて

『明日も休み?』

と聞いて来る。俺が

『明日まで休み。』

と答えるとリナが

『ならどっかデートに行こう。』

と言い出すから俺は

『それは無理だな。』

と言っていた。基本、俺と付き合うつもりなら俺が軍の規則に縛られている事実をリナにしっかりと理解させる必要がある。

緊急が発生すれば俺は休暇中でも基地に行く。その為の居住制限が徒歩15分エリアだ。山内のところに行く事も本当はカツカツのエリアだ。
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