この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第7章 役人
船の制圧自体は終わっているから、俺は貨物室にαとβだけを連れて降りていく。γには船内の2度目の捜索と見張りをやらせていた。

貨物室で天井のハッチを開けさせる。貨物船は大体がこういう構造だ。コンテナを取り出すのに甲板部分が開く構造になっている。

薄暗い貨物室に開けたハッチから日差しが入り込んで来て、その明かりの中に4つのコンテナが浮き彫りにされていた。

『積荷は?』

と俺が確認すると通訳が拘束されている乗員に聞き

『豆だと言っています。』

と答えて来る。宗司も

『確かに積荷目録も豆にはなっていますけど…。』

と言いながらコンテナを軽く叩いていた。コンテナを叩く音がやけに軽くて響きやがる。中には空間が多いと誰もが警戒態勢に入っていた。

まず1つ目のコンテナの扉をβの隊員がゆっくりと開けていた。俺と雄太はコンテナの中に向けてマシンガンを構えていた。

中は無人だったが、ありとあらゆる武器が積まれていた。荷崩れしたらしいマシンガンの弾がコンテナの床に落ちているから俺はそれを拾ってから

『硬い豆だな…。』

と言っていた。2つ目のコンテナは本当に豆だった。だが3つ目のコンテナで隊員達に一気に緊張感が走っていた。

コンテナの中には20人前後の人間がいた。しかも中からこちらに向かって銃を構えている奴が何人か居た。当然、こっちも中に向けマシンガンを構えている。

少しでもおかしな行動をする奴が居たら中は蜂の巣にするつもりで皆がマシンガンを構えていた。通訳が少し前に出て無駄な抵抗をするなと喚いている。

コンテナの中から銃が床を滑り出て来るのをゆっくりと確認しながら涼宮や宗司が慎重に銃を押さえて拾っていく。通訳の指示に従いながら中から1人ずつコンテナの外へと歩かせて出て来たところを順番に取り押さえていく。

痩せてやつれた奴ばかりだが、何人かのアジア系のハーフが居て、日本人に紛れたらテロだとはわからないような奴もいた。

こういう連中が街に潜む仲間に情報や食料を運ぶ役目をするからテロ組織はいつまで経っても自滅する気配がない。だから軍はこの摘発を今回は無理矢理にテロと断定して行ったのだった。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ