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堕天使 1st gig.
第7章 役人
今後の世界情勢を考えて、今の代表が形だけ退任する可能性を考えると大使館を占拠した武装集団とはいえ、今はテロ扱いでも政府が変わればテロではなくなるからだ。

『厄介な事をしやがって…。』

俺はイラつきながらそう言っていた。政府の説得が続く間、現場は長丁場になるのはわかり切っている。俺は宗司に

『まずはαだけで現場入りする。β、γは12時間のシフト交代だ。基本は第3警戒態勢。』

と指示を出す。第3は基地に泊まり込みの事だ。βとγを本部に残し、αはダラダラと現場に向かう。

まさにダラダラの出動だ。どうせ現場の指揮権すら政府が出て来れば、攻撃を受けない限り軍には譲渡される事はない。

かと言って、世論を考えれば武装集団の占拠というテロ行為が発生したのだから、対テロを出動させなければ世論が黙ってはいない。

移動中、俺はリナに

しばらく帰らん。

とだけメッセージを送ってやる。そういう事に慣れて来たリナから俺にメッセージが返って来る事はない。

最近はリナの為にテレビを買い与えた。ドラマや映画を見るのに携帯端末じゃ辛いらしい。お陰で俺がメッセージを入れるとリナはテレビでニュースを確認する。

多分、テレビじゃ、今回の大使館占拠の報道はトップニュースとして流れている。だからリナは俺が帰らない理由を納得する。

雄太があくびをしながら

『あの国の代表って…、絶賛国民の嫌われ者No.1っすよね?』

と俺に聞いて来る。

『私腹に私腹を肥やし続けて10年以上だからな。』

と俺は雄太に答えていた。世界大戦前は大した国ではなく、むしろ貧困に近い国だった。だが大戦に突入した大国に真っ先に尻尾を振り、国連軍への軍の導入で一気に栄えた国だった。

まさに国民の命で稼いだ国だ。当然、軍が肥大化し、政府は軍が仕切るような国になってゆく中、10年以上国の代表を続けた男だった。

しかし、大戦が終われば軍にかかる費用負担は半端なく国民の負担としてのしかかる。だから、国民がキレて暴動に走る結果となったわけだ。

その火の粉を今、日本や大国を始め、大使館を設置している国々が受けている状況だ。
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