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隷吏たちのるつぼ
第4章  第三章 詭謀の酬い
「ンフッ……!」

 両方の腰骨に押し当て、無防備な脇腹を一度遡らせただけなのに、悠香梨は悩ましい呻き声を漏らした。

(そんなエロっちい声、彼氏の前でしか出さねえんだろうな……。たっぷり聞かせてもらうぜ)

 スルリ、スルリと何度も脇腹をバイブレーションでなぞってやる。声は鼻にかかって、どんどん甘みを増していった。

「乳首の感度はどうかな? 調べてあげるよ」

 背後から身を乗り出し、真上から悠香梨を見下ろして、ドレープが隠す双つの膨らみを探索する。

「いやっ! やめてっ!」

 かぶりを振って焦るところを見ると、耐え切る自信がないのだろう。

「おいおいおい、そんな頭動かしたら、チ×ポがサラサラって髪にこすれて……、おほっ、カウパーいっぱい出ちまうだろうがよお?」
「えっ、ちょっ! ばっ、きたなっ……、……んあっ!」

 悠香梨は不浄が髪に触れていると知ってうろたえた。しかしトップスで最も膨らんだ頂点──揉んでいた時に既に場所を特定していた突起へ振動が送り込まれると、むしろ頭を肉幹へ向けるようにして天を仰いだ。亀頭が滑らかな髪に擽られる。

「ほらほら、どうしたよ? 乳首、だいぶんビンカンなようだなっ」

 征四郎と目が合った悠香梨が、慌てて顔を伏せる。

 ソファに固定されて逃げることはできない。腕の自由は奪っているから払い除けることもできない。髪が不浄に触れないためにはうなだれなければならないが、無防備なバストの突起を執拗に弾かれると、自然と背が反ってしまうらしい。

「もうやめろっ!!」
 突如、悠香梨が弾けたようにソファごと体を揺すり、踵を激しく大理石に鳴らした。「いやだっ、やめろっ、……くっそ! もうやめろってっ!!」

 悠香梨とともに浮き上がったソファの脚が、ゴツン、ゴツンと大理石を割りそうなほど叩く。ここまで暴れられてはうまく突起を弄ることができなかった。

「おらっ、乳首で感じちまってんだろっ! 正直に言ってみろっ!」

 間違いなく、この勝気な女を激発せさせたのは陵辱者への怒りではない。抵抗しているというよりは、衝動的に暴れずにはいられないほど煩悶している姿に、征四郎は興奮どころか感激を覚えた。鼻息を荒げてソファのサイドへと回る。

「エロくなった顔見せてみろよ。おお?」
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