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隷吏たちのるつぼ
第5章  第四章 口開く陥穽
 外気に触れるだけで微震していた肉ビラの狭間へ、硬い槌先が押し当てられた。

「や……、やめて……」
「うるせえ。もう、お前は肉便器まっしぐらなんだ。いい加減、チ×ポが大好きなスケベ職員だって認めろよっ!」

 拒絶とは裏腹に、肉槌が疼きに爛れた壁を切り開いてくると、這いつくばった姿にもかかわらず、背がひとりでに弓反りになった。

「うあああっ! ち、ちがうっ……、ちがう……」
「ちがわねえよ。こうやってハメるなりマ×コが喜んでんじゃねえか。彼氏のとどっちがいいんだ、あ? おら、イカせてやる。ハメ潮ふいて、大声出してイッてみろ!」

 一気に奥まで来られて、背骨を貫く快美が、脳天へと突き抜けていった。先端が引いては素早く戻ってきて、ドロドロの行き止まりに擦り付けられるごとに、心暗い深遠のうろへと引きずり込まれていく。

(いやっ……、イキたくないっ……、イキたく……)

「あうっ、ひ、ひで……、ひでゆ……、っ……!! や……、うああっ!!」

 二度で済むと思っていたのが甘かった。
 ガチガチに固められた体勢のまま、窄まりへ三度目の嘴管が差し込まれ、冷たい汁液が注がれてきた。

「……もういや……、もうやだ……たすけて。たすけてよぉ……」

 涙ながらに、呪詛のごとく唱えるも、全ての気力を穿口へ振り向けねばならなくなった。すぐそばで槌が凌轢している祠を護ることは、物理的にも心理的にも不可能となった。

「うぉらっ!」
「……あんっ!!」

 管を刺したままのヒップに強打をくらう。
 もう執務室や駐車場ではない。打突されるたびに自分の甘ったるい大声を聞いた。肉壷が強く吸引して、複雑に動いているのもわかる。あと一回、打突をくらえば、昇天しまう。──昇天できるのだ……。

(……っ!)

 悠香梨が覚悟を決めた時、チャイムの音が聞こえた。

「バカが、はえーよ」

 ピタリと律動をやめて舌打ちをした征四郎が、皺口からチューブを抜き取った。フッと震慄したが、すばやく新たな栓が押し当てられる。

「大人しく待ってろよ」
「んぐっ……」
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