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隷吏たちのるつぼ
第5章 第四章 口開く陥穽

グブリ。無機質な丸みが挿ってきた。ノブ型をした異物の圧迫に喉が詰まったが、アナルプラグはしっかりと排泄口を堰き止め、嘴管や指よりもはるかな安定感があった。
もう一度チャイムが鳴る。
「うるせえな、今行くっての」
悠香梨は薄暗い部屋に独り残された。
「む……あっ、はっ……」
プラグがもたらした安堵は一抹のものだった。便意の苦悶が激減したかわりに、寸止めされた肉壷は耐え難いほど疼いた。身体を持ち上げそうなほど逞しく反っていた肉幹が思い出されて仕方がないのに、頑丈なパイプが脚を閉じて焦心することさえ禁じ、欲熱を加速させてくる。
早く、もう一回かき回してほしい。早く。
誰だか知らないが、来客は用事を済ませて、とっとと帰ってほしい。
そんな猥乱な願望が、恋人の面影さえ薄めようとしたとき、
「……いやあ、悪いね、わざわざ来てもらっちゃって。座りなよ」
ドア一枚挟んだ隣の部屋に、征四郎が戻ってきた。
(……!)
征四郎は来訪者を招き入れたのだ。しかも来ることがわかっていたような口ぶりだ。
自分の存在が──この不様な姿が余人に見つかってしまう恐怖に、悠香梨は熱く乱れた息づかいを止めた。
「いえ、そんな、お招き頂いて。……こんなビルの最上階に、スゴい御宅ですね」
かすみかけていた恋人の声は、本当に呼吸を停止させそうだった。
もう一度チャイムが鳴る。
「うるせえな、今行くっての」
悠香梨は薄暗い部屋に独り残された。
「む……あっ、はっ……」
プラグがもたらした安堵は一抹のものだった。便意の苦悶が激減したかわりに、寸止めされた肉壷は耐え難いほど疼いた。身体を持ち上げそうなほど逞しく反っていた肉幹が思い出されて仕方がないのに、頑丈なパイプが脚を閉じて焦心することさえ禁じ、欲熱を加速させてくる。
早く、もう一回かき回してほしい。早く。
誰だか知らないが、来客は用事を済ませて、とっとと帰ってほしい。
そんな猥乱な願望が、恋人の面影さえ薄めようとしたとき、
「……いやあ、悪いね、わざわざ来てもらっちゃって。座りなよ」
ドア一枚挟んだ隣の部屋に、征四郎が戻ってきた。
(……!)
征四郎は来訪者を招き入れたのだ。しかも来ることがわかっていたような口ぶりだ。
自分の存在が──この不様な姿が余人に見つかってしまう恐怖に、悠香梨は熱く乱れた息づかいを止めた。
「いえ、そんな、お招き頂いて。……こんなビルの最上階に、スゴい御宅ですね」
かすみかけていた恋人の声は、本当に呼吸を停止させそうだった。

