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第5章 　第四章　口開く陥穽

　一目散に背後に回り、改めて、悠香梨の後ろ姿を確認した。脚が長いからヒップの位置も高い。形も麗しい。征四郎はなかば厳かな気持ちで、丸みの中心に突き出たアナルプラグへと手をかけた。

「わっ……、い、今は……、だめ」
　焦った悠香梨が小声で否んだが、今抜かずしていつ抜くんだ、と言わんばかりに力を込めて抜き取った。「あっ、あー……、ちょっ、あ……」

　隣の恋人を気にしている囁き声が妙に可愛らしい。プラグに広げられた皺口は、詰栓がなくなっても元の通りには閉じ切らなかった。何とか絞めようとしている窄まりから漏れ出る雫に、もう濁りは見られない。

「いっ、あ……、ひぁ……だ、め、でちゃう……」

　征四郎が上衣も脱ぎ捨てて膝立ちになると、タイミングをはかったかのように悠香梨はハアッと溜息を漏らし、小孔をブシュッと間歇させた。せせらぎを立てて液汁を噴き出し始める。
　温かな奔流を浴び、昂ぶる声を抑えるのも息苦しく、

「ヤラせろ」

　お決まりのセリフを口にしてから、張り詰めた亀頭を押し付けた。

「そ、そこち、が……、ち、う、ちっ……、ってっ」

　慄くあまりうまく言えていない。先端が狙っているのはもちろん、今日繰り返し辱めてきた、まだチョロチョロと湧水している皺口だった。

「いくぜ、力抜かねえと痛えぞ？」
「いや……、そそ、こ、だけは、や、やめてっ……」
「だけ、つってて、ベロチューだってさせねえじゃねえか。だからアナルセックスで我慢してやんだ」

　立ち姿はスラリとした印象だが、それは上背があるからこそで、このポーズを取らせるとヒップは見事な量感を有しており、肛姦の期待は否が応にも高まった。亀頭が皺口を広げると、悠香梨は喉の奥からこもった唸りを漏らす。少し侵入しただけなのに、中は排泄器とは思えないほど熱くなっていた。やはり、三度目の浣腸液には媚薬を混ぜておいて正解だった。

「それとも、チューするか？　彼氏のすぐそばで」
「う、あ……。……、……い、……いや……」