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隷吏たちのるつぼ
第6章  第五章 誨淫の舎



 どこまで行くのだろう?
 征四郎とともにならば、どこでもいい。いっそ、いつまで経っても辿り着かず、一生こうしていたい。

「ウウン……」

 要領がわかると、智咲は縦揺れに合わせて腕の力を調節した。深々と入ってきた牡茎の先端へ、最も性悦が得られるポイント、秘室のふちを擦りつける。鈴を付けてくれたのは、きっと、愚鈍な自分がこのタイミングを修得しやすくするためだ。

「ちょっと腕が疲れてきたぜ」
「あんっ、も、申し訳ありません……」

 体重を恥じたというより、のうのうと運ばれている不敬を恥じた。

「へへっ、何を気にしてんだよぉ。カワイらしいこと言っちゃって」
「ンンッ、せ、征四郎さまぁっ」

 何度も可愛いと言ってくれる。
 甘えたい。可愛がられると幸せであるし、弁えそこなって折檻を受けることになったとしても幸せだ。

 自分こそが、最も征四郎を会心させる牝たればよいのだ──

「智咲」
「はい」

 トロンとした瞳で見返すと、猛淫の眼差しを浴びた。

「そろそろ思いっきり、ハメたくなってきた」
「いくらでも、お、思い切りして下さい。……私でハメまくってっ!」

 そばの扉が足で開かれた。見上げると「図書室」と書かれた札がぶら下がっていた。

「保健室にゃベッドがあんだろうが、たぶんメチャ汚ねえからな」
 部屋の中央に八人がけの大きな読書机があった。「この上のほうが思い切りできんだろ?」

 冷たい天板にヒップを降ろされる。腰が引かれて抜け出て行こうとしたから、

「やんっ、ぬ、抜かないで。ずっとハメててくださいっ」

 手を伸ばし、接合部からはみ出した幹を握った。

「いや、今日はまだ、してねえだろ。オクチ」

 顎のラインをなぞられ、唇を親指で弾かれる。

「あう……」

 征四郎は強制口淫が好きだ。確かに、今日はまだ喉奥を姦されていない。なぜ、そんな簡単なことに気が回らなかったのだろう。ふつつかで申し訳なく思える。

 智咲はコクリと頷き、牡茎が抜け出るとすぐに机の上で正座になった。

 征四郎が天板に登り、仁王立ちになる。愛しい兇器が聳立していた。湯気が出るほど濡れ照り、陰嚢には泡の筋を幾重にも纏っている。

「おん……」
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