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隷吏たちのるつぼ
第3章  第二章 遅れた服罪
 智咲はとっさに内ももでスカートを挟んだが、やすやすと毟られて、脚が晒されていく。

「おーっ、オイシそうな太もも」

 無骨な手がストッキングを滑り、内側へと捩じり込まれてくる。

 智咲は必死に脚を閉じ合わせ、
「やっ、……うっ、やめ、やめてください」
 手が脚の付け根に近づいてきた危機感に、やむなく敬語で訴えた。「いやぁっ!!」

 だが征四郎は、その懇願を待ってましたとばかりに、スカートを腰まで捲り上げた。透けたベージュの薄布の中で、ブラと同じく清楚なショーツが小ぶりの下腹を優美に包んでいる。

「おーっ、可愛らしいパンティだねえ。智咲ちゃんに似合ってるよ」

 間近まで顔を近づけてくる。フロント中央に小さなリボンのあしらわれたショーツを、淫欲に爛れる視線から守る術はなかった。

「み、見ないで、……ください」

 聞き届けられないとはわかっていても、そう訴えざるをえなかった。涙に萎れた声にニヤけた征四郎が更に顔を近づけ、鼻息がそよぐ。

(……ううっ!)

 見ているだけではない。嗅いでいる。
 そう気づくと、恥辱で脳が蒸発しそうだった。

「よく見える。柔らかそうなアソコが丸見えだ。……うほっ、思った通り」
「やっ! さ、さわらないでっ」

 いとも容易く、親指と人差し指が薄布に包まれた媚肉を摘むように弄ってきた。

「触らないでぇ、って、ほらほら、触られてるよ? ほらほらほら、気持ちよくなってくるだろ?」

 面白がってブルブルと手首を震わせてくる。
 もちろん、快楽など微塵も巻き起こらず、その兆しもない。

「……」

 もはやこの不自由な体では禁忌の場所を荒らす不埒な手を退けることができない、と智咲は身を固くした。同時に、何か悲鳴めいた言葉を吐けば、ただこの男を喜ばせるだけだということも悟り、押し黙った。

「……んくっ!」

 いきなり布団の上に放り投げられた。大した高さではなかったが、手を束縛されていては受身は取れず、衝撃がモロに体を伝わった。
 半身を起こした時には、征四郎が正面から覆いかぶさろうとしていた。腹を押し付け、膝を割ろうとしてくる。体の真ん中では、天を指した牡茎が揺れている。
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