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第3章 　第二章　遅れた服罪

　膝をつきたかったが、征四郎があぐらをかいているから、足裏をついたまま、外側へ膝を曲げてでしか跨げなかった。不様に腰を下ろしていくのを見た征四郎の湿った鼻息が腹にかかる。

「自分で挿れろ」
「うぅ……」

　下腹へ触れると、己が花蜜の夥しさと熱さにおののいた。ブラウスの裾を捲られ、至近で鑑賞される中、智咲は突き立つ肉の切っ先へ自らを刺していった。

　また物慣れぬ女洞が、みちみちと開く。
　体の中に入ってきているのは、男の劣情の形代ではない。
　罪人を裁く槍だ──

「……あああっ!!」

　処刑される自分の姿を頭に描いた途端、叫ばずにはいられなかった。

「おらっ、オマ×コたまんねえんだろっ！　自分で腰をスケベに動かしてみろっ！」
「ああ、うあ……、うあ……」

　刑場に座り込んだ智咲だったが、腰を下ろす間に味わった快楽が忽ち薄まり、新たな渇望に憑かれる体を膝に力を入れて引き上げた。今しがたとは逆方向へ擦られていって、

「あああ……、うわあ……」甘い溜息を漏らし、「はうっ！」

　また、勢いをつけて腰を下ろす。
　繰り返し、どんどん間隔を早めていく。

　股間を覗くと、征四郎の肉幹をしっかりと搾り、腰を引き上げるたびに充血した花弁が捲れ出ていた。根元には、白い泡立ちが見える。

「イキそうだなぁ、おい、処女膜破れた日にイキまくるなんて普通じゃねえぞ。ったく、スケベお嬢様、スケベ職員じゃねえかっ」
「うあ、そ、そん……」
「おらイケッ！」

　否定する前に、降りてくる腰を征四郎がキャッチし、最奥を圧し上げた。

「ああぁ、あぁっ！」

　あられもない、と自分で聞いても思うのに、どうしても嬌声を抑えられなかった。意識が何度か瞬断する。

「おお、すげえ……、すげえよお、智咲……」

　腰を弾ませて強制的に浮沈を再開させてくる。絶頂からの引き波が去り切っていない、敏感な蜜道を張り出た鰓で擦られた。

「うっ、ふあっ……。だ、ああっ、……やっ！　やめ……、お、おかしくなる、おかしくなっちゃうよう……」

　狂わされる。
　きっと、そういう罰なのだ。

　稚拙で、浅はかで、罪深い自分は今、裁かれているのだ。