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隷吏たちのるつぼ
第4章 第三章 詭謀の酬い

「そんな、タテワリそのまんまみたいなこと言わないでさぁ。海手にリゾートホテルあるっしょ? あそこのレストラン行こうよ。そこでゆっくり、手続きのこと聞かせてくれる?」
「手を離してもらえませんか?」
「長い話なんだったら、ホテルに部屋取ってあげてもいいよ? スイートなんか泊まったことなんかないんじゃない?」
想像を絶するナンパの下手さ加減に唖然とするも、何とか気色悪い手を離させる言葉を探していると、「ね? ユカリン。行こうぜ?」
チャラさを気取って用いただろう呼称は、大切な恋人が用いる愛称であったから、悠香梨はバカ御曹司を睨み据え、スウッと息を吸い込んだ。
「手を離してもらえませんか?」
「長い話なんだったら、ホテルに部屋取ってあげてもいいよ? スイートなんか泊まったことなんかないんじゃない?」
想像を絶するナンパの下手さ加減に唖然とするも、何とか気色悪い手を離させる言葉を探していると、「ね? ユカリン。行こうぜ?」
チャラさを気取って用いただろう呼称は、大切な恋人が用いる愛称であったから、悠香梨はバカ御曹司を睨み据え、スウッと息を吸い込んだ。

