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隷吏たちのるつぼ
第4章  第三章 詭謀の酬い



 征四郎が選ぶ台、選ぶ台、まったく出なかった。朝からいくら費やしただろう。何度リーチが空振りに終わっても、モニターのアニメーションに合わせて流れる能天気なメロディを機嫌よく口ずさんでいた。来ていることを知った店員は、「頼む出てくれ」と肝を潰しているだろうが、爆裂されて台を離れられなくなっては困るのだから、これでよかった。

 ──そろそろだ。

 外へ出た。金曜の夕方、幹線道路沿いの大型パチンコ店の駐車場は、空きの方が少なかった。

 一日中こんなとこで何やってんだよ、貧乏人はちゃんと働けよ。

 店を出る前、玉の余ったカードを渡してやった老婆は、何度も礼を言って、まるで神様でも拝むかのように恭しく受け取った。引き換えにくれた飴玉を口に入れようとしたが、包み紙がくっついて片手ではうまく取り出せず、剥がす手間を嫌って足元へ捨てた。

 ポケットに仕舞っていた飴玉がベタついていたのは、ズボンの中が熱く蒸していたせいかもしれない。

(お……)

 中学生二人組が前を通り過ぎていく。学校指定のヘルメットを被り、自転車を漕ぐペダルが回るたびに、セーラー服のスカートから素足が覗いていた。

 もう二十年近くも前、東京の大学に通っている時に出会い系で知り合った女子高生と会った。当時まだ携帯からネットへは接続できず、もっぱらテレクラかQ2が物色の場だった。つまり、相手の顔はわからなかったので、いざ会ってみると膨らんでいた期待は大いに裏切られるものだった。それでも、短いスカートから伸びる脚は太いなりにピチピチとしていたから、飯を食わせ、カラオケにも連れて行ってやった。

 だが、いざラブホテルへ向かう段になって、彼女は「実は会った時からセックスをするのは厳しいと思っている」という旨を、とてつもなく無礼な言い方でゴネ始めた。

 どの顔でそんなことを言うのか腹が立ったが、ネット掲示板には援助交際女を一匹釣ると友釣りで他の子が引っかかるものだと書かれていた。ツテを辿っていけば、気品のあるカワイイ子に繋がるかもしれない。そう考えると喧嘩別れするのは得策ではなかった。なので、相場以上の金を渡し、手淫と、履いていた下着を手に入れるだけで済ませたのだった。
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