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鬼ヶ瀬塚村
第22章 真理子
『何の事よ?』

湯船に浮いた笹の葉を捕まえながら真理子さんは言う。

『僕の漫画…見たんでしょ?15歳の時に描いたやつ』

『そうね』

真理子さんはサラッと答え、笹の葉で船を作っていた。
テレビや漫画の中で笹の葉の船はたまに出るけど、僕は作り方なんて知らない。

『器用だね』

僕も浮かんでいた笹の葉に手を伸ばし、真理子さんの見よう見真似で船を作ろうとした。
けれど、それは形を成す前に僕の手の中で歪み、裂けて沈んでいった。

『こんな場所だもん。竹が玩具だったわ。竹馬だとかよく作って遊んでたのよ』

『テレビゲームとかなかったの?』

『たまぁに行商屋が小さな携帯ゲームを仕入れてはいたけど、テレビゲームなんて周りになかったわ。テトリスだとかたまごっちくらいよ』

『懐かしいな』

『うん。そんな中ねやっと手に入れた少年ステップの中に私の神様がいたの』

真理子さんはニヤニヤしながら僕を見つめ、スッと人差し指を向けた。

『ノブ、あんたよ』

『…神様だなんて、大袈裟だな』

『そんな事ないわよ。私をこの村の悪夢から逃がしてくれた。子供だった私にはこの村の全てが怖かったのよ』

『言ってたね…』
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