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鬼ヶ瀬塚村
第23章 ガキ
やがて紗江さんは荒岩家によく遊びに来ては達弘さんや一郎さんに勉強を見てもらったり、遊んで貰ったりしていたらしい。

そんな2人が結婚して5年、2人の間には生まれたばかりの息子和幸くんがいる。
僕はまだ見た事がなかった。
そして何より、何故2人がここまで不仲そうなのかわからなかった。

達弘さんは結婚前はかなりのワルだったようで、近くで村の友人達と生まれて間もない子牛を殺してし回ったり田んぼを荒らしたりと酷かったのだと。合掌造りの貯蔵庫に火を放った事もあるのだとか…そんな彼だから悪態をそこら中に撒き散らすのはわかる。
けれど、紗江さんに向けられるその目付きはとても自身の妻に向けるものではないように思えた。

『はよ行げやッ!』

再び達弘さんが怒鳴ると、紗江さんはちゃぶ台にハシをパンッと叩きつけるように置き、無言で立ち上がった。

『終わっだら掃除しどげよッ!!あど、おめ便器はしっかり磨けッ!』

『達弘、食事中』

真理子さんが言うとようやく達弘さんは静かになった。

紗江さんはわざと大きな音を立てながら居間から出て行った。

気まずい空気だったが、真理子さんを含め荒岩家の一同は気にもとめていないようだった。
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