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鬼ヶ瀬塚村
第23章 ガキ
『体調悪いなら横山先生に診てもらった方がいいんじゃないのー?』

真理子さんは手首をプラプラさせながら宗二さんに言った。

吾郎さんは爪楊枝を歯に挟んだまま立ち上がり静かに居間を出ていった。

一郎さんは新聞を読み、優子はテレビを眺めながら煙草を吸っている。

『ねぇ、いいの?ほっといて?夏風邪はやっかいよ?』

『…紗江さんに私から聞いておくよ』

宗二さんはそう言って立ち上がった。

『さて、仕事に行ってくるよ』

"仕事"と聞いて僕は宗二さんを見上げた。
彼は微笑みながら

『違う違う、副業の事だよ。これでも役場の事務局長だからね』

と言った。
副業…本業は処理なのか。

『お父さん、私、お母さんと話してくる…』

『…お母さんに話さなくても、真理子が村長なのだから…お前が下しなさい』

僕には言っている意味がわかっていた。
宗二さんの咎めについてだろう。
僕は宗二さんを見上げていた。彼はニコッと笑うと"行ってくるよ"と居間を出た。
玄関で自転車を起こす音がする。
優子が不意に

『姉ぢゃん、父ちゃんの時はマタギ少なめでやっでやれ』

と言った。
言った瞬間真理子さんは優子を睨み付けていた。

『優子、よざねが』

一郎さんが新聞を閉じながら優子に言う。
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