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鬼ヶ瀬塚村
第23章 ガキ
『こんなもんでええじゃば』

一郎さんは皿洗いを粗方片付けると、ニヤニヤしながら僕を見た。

『夜はよう眠れだが?』

『はい、ぐっすり…泥のように眠りましたよ』

『はよ子作りせぇよ?』

『えッ!?』

一郎さんは真理子さんや優子とそっくりなニヤニヤ顔で居間へと戻った。

『信人ぐん、こちじゃば』

居間で一郎さんが手招きしている。

『かぁぢゃんに漢方やるんだわ。ぢいど見でで?』

一郎さんが棚から薬箱を持ち上げる。

『よぉ、見でで?これが胃腸の薬、で、これが打ち身だが青タンの漢方じゃ…みーんな人間の身体の一部でできどるんですわ』

『え…』

『よぉ言うでしょ?中国なんがのでっかい国じゃ漢方に使っでだっで。僕らも同じなんでずわ』

僕は塞がりかけた目蓋の傷に手を伸ばした。
鬼ヶ瀬塚村に来て、真理子さんが運転するサーフがヒマワリ畑に突っ込んだ。
僕は眼鏡を失い、目蓋を切ってしまった。

その後、心配した吾郎さんが漢方だと言って僕に薬を塗ってくれた…あれは…やはり…。

『この村は奴奴の罪悪感以外全てを貰うんでずわ。命ばね、必ず誰かに繋がるんでずわ』

一郎さんは言いながらカヤさんに黒く粘土状の物を口元へ近付ける。小さなスプーンに乗せられたそれからは硫黄のような独特の臭いが漂っていた。
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