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鬼ヶ瀬塚村
第23章 ガキ

『昔はまだこのあだりもガキんぼがよおけおったそうでずわ。今じゃあ見るも無残に少子化でずわ』
一郎さんは畦道沿いの道路を歩いて行く。
僕はそれに着いて行く。
その僕らに子供達がちょこちょこ着いて来る。
『だがらね、はよ子供さ作っで欲しいんだわ。出来ればだんこ2人のじょこ3人な』
『そんなにですかッ?』
『気が早いっぺか?』
一郎さんはクルクルと癖毛がうねる結った髪を揺らしながら笑った。
『一郎さんは結婚されないんですか?』
『僕ですか?僕は一生独りでええんですわ。こう見えでも人付き合いが苦手でねぇ…どうも1人で何かしどる方が向いとるんですわ。だがら男集と狩りやるより、1人で鹿やら猪やら追い掛けるのが好きなんでずわ。休みの日は村の入り口だどかで部外者が迷いごまんが見てるだけでずわ』
意外な答えだった。
こんなに人懐っこく親しみやすい彼が実は1人でいる方が好きだなんて。
『昔は好きなじょこもおりまじたわ。けんど、実らんもんでずわなぁ』
『そうだったんですか』
『んだっぺよ。隣の村の可愛いじょこでしてね。今は嫁いで元気にやっでる聞きましたわ。けんど、僕ね、子供が好きなんでずわ。だがら結婚に憧れはちぃとばかしあるげんど…もう40手前でしょ?誰も見向きもせんのでずわ』
『そんな事無いでしょ』
一郎さんは畦道沿いの道路を歩いて行く。
僕はそれに着いて行く。
その僕らに子供達がちょこちょこ着いて来る。
『だがらね、はよ子供さ作っで欲しいんだわ。出来ればだんこ2人のじょこ3人な』
『そんなにですかッ?』
『気が早いっぺか?』
一郎さんはクルクルと癖毛がうねる結った髪を揺らしながら笑った。
『一郎さんは結婚されないんですか?』
『僕ですか?僕は一生独りでええんですわ。こう見えでも人付き合いが苦手でねぇ…どうも1人で何かしどる方が向いとるんですわ。だがら男集と狩りやるより、1人で鹿やら猪やら追い掛けるのが好きなんでずわ。休みの日は村の入り口だどかで部外者が迷いごまんが見てるだけでずわ』
意外な答えだった。
こんなに人懐っこく親しみやすい彼が実は1人でいる方が好きだなんて。
『昔は好きなじょこもおりまじたわ。けんど、実らんもんでずわなぁ』
『そうだったんですか』
『んだっぺよ。隣の村の可愛いじょこでしてね。今は嫁いで元気にやっでる聞きましたわ。けんど、僕ね、子供が好きなんでずわ。だがら結婚に憧れはちぃとばかしあるげんど…もう40手前でしょ?誰も見向きもせんのでずわ』
『そんな事無いでしょ』

