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鬼ヶ瀬塚村
第24章 餓鬼
『優子置いて行って大丈夫なんですか?』

愚ノ猪の狩り場を後にし、傾斜を下りながら僕は一郎さんに訊ねた。

『あいづなら構いやじまぜんよ。ごの辺りの生き物もおっがながっでよう近付がんのですわ。ビビ介もキキ子も優子にばなつがないっぺ…本能的に怖がるんだばなぁ…』

『………』

『解体の仕事も遊び感覚でずわ、いづも典子に押じ付げで…不憫な子じゃ』

『あの…一郎さん』

『なんだっぺ?』

『典子ちゃんは荒岩家の人間なんですよね?どうしてあまり姿を表さないんですか?』

『信人ぐん、典子を知っでるんが?あの子ばねぇ、僕もよう知りまぜんがまだ小ざい頃に父ぢゃんが連れできだんでずわ』

『吾郎さんが?』

『んだよ、知り合いだがなんだがの娘さんなんだっぺよ』

『え…?じゃあ、血の繋がりはないんですか?』

『んだよ、よそ様の娘っ子だっぺ。不憫な娘でな、がっごうでもうまぐ馴染めでないみだいでずわ…優子ばえれぇ仲良ぐしでまずが…典子ばがっごうでイジメられでるんでずわ』

『…どうして?』

『典子ば背中一面に刃物でね彫られだ文字があるんでずわ…"鬼の仔"だらげだがらでずがねぇ…みんなあの子によう近付がんのでずわ。良い意味じゃないでずがらねぇ…鬼の仔なんで…』
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