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鬼ヶ瀬塚村
第24章 餓鬼
『典子は片親らじぐでね…父親ば狩りで亡ぐなっだっで聞ぎじだば。野犬数匹にね、噛み殺ざれだんだど…母親ど暮らじでだらじんだけんど…母親も亡ぐなっでねぇ、だがらうちが引き取っだんでずわ』

…血の繋がりはないのか。

『荒岩家の顔立ちに似てますよね?』

『まぁ、言うでもごのあだり一帯の村々ば結局先祖が同じでずがら。典子も知らんだげで遡れば遠い親戚がも知れまぜんわ』

そういう事なのか。
だから典子ちゃんは荒岩家の顔立ちの面影があるのか…。

『次ば診療所ど学校ば案内じまずわ。何があっだら小学校の体育館使いまずがんね、知っど方がええでしょ。ちぃと歩ぐげんど大丈夫がな?』

『大丈夫ですよ。横山先生という方にも挨拶したいですし』

『気のええ先生でずわ。僕も彼に取り上げられだんでずよ。あぞごば奥ざんが産婆やっどるんでずわ』

僕は一郎さんの後ろに続き山を下っていった。

畑や水田には村人数人が仕事をしていた。

僕が通りかかると大きな麦わら帽子をずらして興味津々に見てくる。

『人気もんだっぺよ信人ぐん』

一郎さんはニコニコしながら言う。

畦道沿いのアスファルトで塗装された道路は真っ直ぐと僕の足元から先に続いている。
この綺麗に手入れされた道もまた"仕事"で得た金で作られたのだろう。

遠くでは大工らしき男達が民間の屋根の修繕をしているのが見えた。
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